2021年4月6日

LG、スマホ市場から撤退

これも一つの時代の流れなんでしょうね、韓国のLGEがスマホ市場から撤退するというニュース。日本のスマホメーカーの市場を、韓国の当時は新興メーカーだったLGとSamsungが徐々にシェアを伸ばし、一時は世界のスマホ市場を、この2社とAppleで占めるような状況になりました。その後、今度は中国メーカーが乱立しつつ競争力を付けて猛追。今では、Samsungは何とかまだマーケットを維持しているけれど、結構厳しそうだなぁ。まぁ、それ以上に残っているSONY、Fujitsu、SHARPの日本メーカーも厳しいだろうけど。 

LGは、今後は自動車部品やAI等、成長分野へリソースをシフトし、スマホ開発での知見は次世代通信規格の6Gの開発などに応用するとの事ですが、この選択と集中がどうなるか。5G/6Gでも中国の猛追がありますし、韓国以外の欧州メーカーや日本メーカーも鎬を削っている状態ですからね。市場を変えて、同じような誕生、成長、競争、撤退のループは、また続くんでしょうね。

自分の経験から言えば、これってパソコンの世界がまさに何年か前に辿った道筋な訳で、昔はアメリカのメーカー中心だったところに、世界中のメーカーが参入してきて、日本でも一時は全ての家電メーカーが自社のパソコンを製造出荷していたくらい。今では、大手の国内メーカーで残っているのは、SONY、Panasonic、富士通、NECPC位で、東芝はすでにSHARPにパソコン事業を移していて、そのSHARPも台湾の鴻海傘下に。以前は日本のトップメーカーだった、NECPCや富士通も、今はLenovo傘下になっているわけだし、そう言う意味ではHPやDELLがまだ世界のトップメーカでいるパソコン市場は、ちょっと例外的な存在かも。でも、パソコンの場合は端末の「パーソナルコンピューター」だけでなく、そこにネットワークやホストコンピューターに、様々サービスが関係してくるので、スマホとは一寸違うかも。スマホの場合は、本当に端末単体でのビジネスモデル色が強いですからね。唯一、AppleのiPhoneは端末だけでなく、サービスも含めて自社内で完結しているからまだ良いけれど、AndroidはそのサービスはGoogleが握っているので、中々独自色を出しづらい。勢い、コスト競争に走りやすいから、新興メーカーが強いし生き残っていく気がします。

その中国のスマホメーカーにしても、乱立して競争が厳しいから、例えば以前は独自色で成長株だったXiaomiは以前の勢いが一時衰退して居るみたいだし、Huaweiは別格としても、vivoとかOPPOとかHonorとか、数年前までは日本では名前も知られていない用なメーカーが、シェアトップのHuaweiを追随する勢いを見せているのは、未だ中国支持用では厳しい競争が続いている証拠。そこから、さらにどんなメーカーが生まれてくるのか、どこのメーカーが上位を食ってのし上がるのか、流石の韓国メーカーも中国メーカーのタフさには敵わないと言う所なんだろうな。だから、日本メーカーなんて...(以下、自粛)。メーカーにとっては、苦しい厳しい競争世界は、少なくとも中の人にとっては「地獄の日々」みたいな物なんですが、そこでトップシェアを獲得出来れば、後は安泰。ただ、以前はそれが何年も何十年も続いたのだけれど、今は毎年その順位が変わるような目まぐるしい時代だけに、トップになる事が果たして良いことなのか疑問を感じることもあるんじゃ無いだろうか。LGにしても、スマホからは撤退するけれど、5Gとか6G、さらにはAIとかこれからシフトするマーケットだって決して安泰なマーケットじゃ無いし、スマホ以上に投資と開発と販売が鬩ぎ合い厳しい世界。次は、どこが生き残るのか。LGとは、昔一寸仕事で関わったこともあるので、Samsungよりはちょっと思い入れもあるだけに、これからに少し注目。

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