2021年4月23日

宇宙港 in 北海道


SF好き、宇宙好きな自分みたいな人間には、一寸ワクワクする響きのある「宇宙港(Spaceport)」。それを、北海道の大樹町に作ると言う記事。「大樹町」って聞いたことがある地名だなぁと思ったら、所謂「ホリエモンロケット」を打ち上げているところですよね。「宇宙のシリコンバレーを目指す」という言い方は、その意図は理解出来るけれど、それなら「日本のケープカナベラルを目指す」とか言って欲しいなぁ...

ロケット打ち上げには、出来るだけ赤道に近い方が打上に有利と言われているので、北海道という地理状況はどちらかと言えば不利なはずなんですよね。場所的に、東側と南側が太平洋に面していて、打ち上げる方向的には問題ないみたいですが。よくきくロシアのバイコヌール宇宙基地と緯度を比べると、大樹町は北緯42度、バイコヌールは45度とバイコヌールの方が少し北なんですよね。緯度で1度違うと、約111km(4万km/360度)なので、3度違うと333kmバイコヌールのほうが北になるから、もっと不利になるわけですね。それでもあれだけ打ち上げているのだから、大樹町にもできないわけはない。日本の場合、それなりの広さを持った場所を考えると、多分北海道が一番有利で、南に行くとなると離島とかをまとめて開発しないと中々難しい気がします。そうなると、緯度的な理由からの技術的難易度よりは、色々な施設を集約できる土地の広さの方がメリットがあるという事なんだろうな。

そう言えば、20年位前の映画「コンタクト」では、爆破された宇宙船のバックアップ機が北海道に建設されていて、それを使用して主演のジョディーフォスターが知的生命体とコンタクトする映画でしたが、もしかしたらその北海道の基地はこの大樹町だったりして(笑)。当時、ジョディーフォスターのファンだったこともあり、この映画を見に行きましたが、正直消化不良。どちらかというと、精神的な物、思想的な物中心に描かれていて、一寸自分の好みには合わなかった記憶があります。ロケットの打上までは良かったんですが、そこから先が何か精神的な話で「うーん」となったなぁ。

これで、種子島、内之浦に続いて、日本国内三つ目の打上設備が出来たわけで、大型機が種子島、中型機が内之浦、小型機が大樹町という棲み分けが、何となく今は出来つつある印象。デブリ化の問題はあるけれど、小型サイズの衛星需用って今後は拡大していくと思うので、低コストで小回りのきく運用が出来れば結構ビジネス的にも良いのかも。確か、ホリエモンロケットとは別に、プラスチックなどを燃料にロケット打上を研究しているチームが、北海道にあったと思うのですが、その技術なんかも上手くいかされると、結構画期的に低コストの打上が可能になる気がするんですが。近い未来に、北海道が日本の宇宙ビジネスの中心になる時代がやってくるのかも。でも、冬が大変そうだなぁ...

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