2021年4月17日

I/Fの未来

 佐々木俊尚氏のコラムから、電子デバイスI/Fの方向性に関しての話題。デザインや機能実装の自由度の高さから、「タッチパネル」「タッチスクリーン」系のI/Fは今の主流になりつつありますが、「画面を見ながら、そこに表示されたI/Fを操作(タップ、ドラッグ等)」する、「対面型」のI/Fは再び「同方向型」のI/Fに代わり、最終的にはインプラント技術などで人間と一体化するだろうという話。

佐々木氏は、タッチパネルI/Fの難点として画面見ながら操作することにより、そこに意識が集中することで、本来集中すべき方向、例えば運転中なら前方の状況把握が疎かになる点を指摘されています。確かに、液晶ディスプレイがダッシュボード内に組み込まれているような場合には、視線が前方とダッシュボードを行ったり来たりするでしょうけど、その映像がオーバーヘッドプロジェクターでフロントガラスに投影されれば、かなり改善されると思うし、タッチパネルもタッチパッドで手元で操作できるようになれば、液晶画面を見ながら操作する事には変わりないけれど、操作性はかなり違ってくると思います。

車のダッシュボードよりも、さらに複雑な航空機の操作系では、グラスコックピットが今では標準なわけで、佐々木氏が書かれているように、操作するときにその画面を見なければ行けないというデメリットはあるものの、例えば操作系を階層化したり、重要な物をまとめたり、また操作する範囲がその画面の中に収まるということで、あちこち手を伸ばしたり体を動かす必要が無くなるから、それはそれで安全性の向上が期待出来るとも思いますし。一方で脆弱性としては、その液晶パネルが例えば異物が当たって画面が壊れてしまえば、全ての操作系が動作不良になってしまうので、万一の場合には脆弱性は益しようパネルの方が弱いと思う。

結局は、過去技術の無い時代に生まれたものは、その当時に確率したI/Fを踏襲していく必要性があるし、その中で差し替え可能な部分は徐々に世代交代していくという事。車の場合、ハンドルの存在はまだまだ重要だけれど、自動運転が徐々に実用化されていけば、ハンドルはスティック型になるかもしれないし、もしかしたらスマホで操作する時台にもなるかもしれない。最終的には、音声指示やジェスチャーによる「運転」が、自動運転の補助動作として使われる程度にまで進化するかもしれない。それまでの試行錯誤が、今進んでいるという事なんでしょうね。そう言う意味では、視覚に頼るタッチパネルのような液晶I/Fは「方向性」の中でもタッチパネルに対しての「指向性」を持つけれど、同じく方向性はあるけれど「無指向性」の音声認識・音声ガイド等は、対面式だけれど同方向性の自然さも同居しているI/Fじゃないだろうか。車に関して言えば、今自分の自家用車にも音声認識システムが内蔵されていますが、SiriやOK Googleと比べてかなり残念な性能なんですよね。あの辺り、まだまだ改善の余地があると思うし、そうなると「無指向性」の方向性I/Fが、究極のインプラトンまでの繋ぎになりそうな気がする。

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