2021年4月13日

海洋放出決定

東日本震災以降、10年にわたっての課題だった福島第一原発敷地内に保管されている処理水について、やっと海洋放出する方針を政府が決定。実施までには、まだまだ時間と準備が必要だけれど、大きな前進であることは確か。 ただ、海洋放出するためには審査や準備で2年程度必要といいつつ、タンク容量は来年秋頃には満杯なるといっていて、そのタイムラグはどうするんだろうか。今年と来年という意味での「二年」なら良いのですが。

この件に関しては、まぁ賛否が良極端なわけで、冷静な意見が多い中、未だに「放射性物質を含む汚染水を放出するな」と言う野党責任者とかは、今まで何をしていたのかと小1時間。特に立憲民主党の枝野氏等は、震災当時実質責任者として陣頭指揮を執っていた人なのに、現在は反対しているという矛盾した対応はどう言う理由からなんだろうか。未だに、トリチウムを「放射性物質」とか、それ以外の物質も含めて海洋放出するから反対という意見を言う人が多いけれど、補完されている処理水のうち、規準に満たない物は再処理、再々処理する事は以前から言っていることだし、トリチウム自体は普通の飲料水にも含まれている物だし、その飲料水に含まれている濃度以下にして放出すると言っている訳で、それでも反対なら水も飲めなくなる。

NHKの国際放送では、英語で「処理水」を"radioactive water" (放射性水)と訳して、視聴者からの指摘で"treated water" (処理水)と差し替えたけれど、指摘されたから渋々変更した、みたいな印象しか受けない。仮にも、NHKですぜ、日本の公共放送であり、国民から受診料を集めて放送しているのに。拘りがあるなら「我々は、これこれこう言う理解からこう言う表現を使用して居ます」と説明して、視聴者が納得しないといけないのでは。それが、指摘を受けたから差し替えたならば、その様な表現に至った理由を説明して謝罪するべきでは。例えば、最近の幾つかの事象では、そう言う言葉の使い方に関して批判が起きて、その件を撤回して謝罪しても許さなかった立場が、自分達がその立場になると差し替えて終わりというのはおかしいのでは。しかも、報道することが仕事の人達が。

結局、こう言う行為が今一番懸念されている「風評被害」を生み出して、いつまでも残している最大の理由なんですよね。NHKを始め民放各局も含めて、必ずトリチウムの含有量が世界的規準の数分の一であることや、周辺国や世界の原子力発電所から排出されるトリチウムの含有量と今回の量を比較するテロップを出すことを、義務化しても良いくらい。何度も書いているけれど、「政府の説明不足」という事は、ある意味既存メディアの努力不足もあるわけで、その反省も必要だと思うけれど、今は一日も早い海洋放出に向けて一層の努力をするべきだと思う。ところで、海洋放出に反対している人達を鎮める一番の方法は、一日も早く海洋放出をしてしまえば彼らの批判のネタが無くなるから静かになるとネットで書き込まれていて、目から鱗。そう言えば、過去の色々な事象でも、騒ぐだけ騒いでいざその法案が可決されたり、実行されると途端に静かになり、以前の騒ぎは何のこと状態になりますからね。そう言う意味では、色々努力して政府も協力して、2年ごと言わずに年内にでも試験的に「仮放出」してみれば良いと思う。実際の環境試験も兼ねてという名目なら、理由にもなるだろうし。

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