2021年4月29日

静岡県知事選挙

今年6月に予定されている、静岡県知事選挙。少し前に、現在三期目の川勝平太知事が四期目の出馬を表明。一方で対抗馬となる自民党の候補は中々決まらず、少し前には鈴木康友浜松市長の名前が挙がったものの、どうも事前にそれがリークしたことで頓挫。その後も、多分紆余曲折があったと思うのですが、岩井茂樹参議院議員出馬が決定。取りあえず、6月の知事選は、この二人の事実上の対決になりそう。

静岡県の場合、大きく三地域に分かれていて、東側(東京より)から、伊豆半島地区や富士山周辺(富士市や三島市等)の「東部地区」、静岡市を中心とした県政の中心の「中部地区」、そして浜松市を中心とした独立愚連隊(笑)みたいな「西部地区」があります。この岩井氏は、どちらかというと県の中部・東部が地盤というか活動地域(一応住所は三島市)なので、浜松などの西部地区の人間には余り馴染みが無いように思います(自分が知らないだけかもしれないけれど)。と言うか、川勝知事も浜松の人間は馴染みが無いんじゃ無いだろうか。浜松市にある静岡文化芸術大学の学長に就任して、本当ならそのままそれなりに地元に馴染む機会もあったんだろうけど、2年ほどで県知事選挙に出馬したからなぁ。

川勝知事の場合、これまでの三期12年の功績を評価すると、まぁプラス・マイナスで言えば「プラス」なんでしょうね。コロナ禍で事実上止まっている富士山静岡空港ですが、ここの国際線を積極的に誘致して地元振興を進めていた事は評価されると思う。そのやり方や進め方には個人的には抵抗を感じるけれど、静岡県を盛り上げるという意味では、その行動力は評価出来るんじゃないかと。ただ、個人的には一寸感情的な面が気になるし、それ故に独善的な判断と感じられる事も少なくないことが気になります。まぁ、そう言う意味では3期12年努めて、年齢も72歳で四期目の4年が終わると76歳だから、ぎりぎり高齢化に対しての批判も回避できるくらいの年齢。そう言う意味では、今回が最後の出馬として、知事としての総仕上げの4年という言い方をすれば、多分多くの票を集められるんでしょうね。

多分選挙の争点は、リニア問題が一番大きいんじゃ無いかと。川勝知事は、今の所工事で排出される地下水の還元問題で一歩も譲らない立場で、それを支持する人も多いけれどその頑固な立場に違和感を感じる人も多い。ただ、その反対票が賛成票を上回るだけの規模かというと、微妙なんですよね。浜松の鈴木市長が仮に出馬していたら、その場合は西部地区は鈴木、中部は川勝、東部が浮動票みたいな感じで票の争奪戦になったんじゃないかと。今回の岩井氏は、知名度はそこそこあるんだろうけど、川勝氏の地盤の中部・東部での争いとなったら、やはり川勝氏有利かなぁ。細野豪志氏あたりなら、まだ勝算があったかもしれないけれど。争点のリニア問題の争点は、狭義の視点では大井川への流水問題だけれど、広義の解釈をすると、リニア開通により既存の新幹線の静岡県内停車数が増加することによる経済的な利益の判断とも言えるんじゃ無いかと。その間の何処に落とし所を見つけて、次の4年の間に出来ればより早い時期に決着できれば良いけれど、今要求しているように「流水全量回復」を絶対条件にしてしまうと、また4年間進展無しで終わってしまう。個人的には幾つか評価ポイントはあるんだけれど、4年間でどの様に解決するのか、その話は二人に聞いてみたい気がします。

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