2021年4月20日

火星の空

火星探査車「パーシビアランス(Perseverance/忍耐)」に搭載された、火星探査ヘリ「インジェニュイティ(Ingenuity/創意工夫)」が、初めての飛行に成功したというニュース。まずは、ロケットを打ち上げて衛星軌道に持ち上げることが大変なわけで、そこから火星までの飛行ミッションを成功させ、さらに探査車も含めた探査機材を無事に着陸させ、そこから搭載していた火星ヘリコプターの飛行を成功させるという、何代買い物難関を越えてのミッション。

この火星ヘリ、1.2mの回転翼2枚を持っているとのことで、反転回転翼なんでしょうね。そのサイズの物を搭載しているというのも凄いけれど、地球の大気密度の1%程度の火星の空気の中飛び上がるために、毎分2500回転するというのも凄い。微弱な太陽光から発電して蓄電して、それで飛行するんでしょうけど、やはりアメリカの持っている技術力は凄いなぁと改めて感じます。

この火星ヘリには、人類初の動力飛行機での飛行に成功した「ライト兄弟(Wright Brothers)」の飛行機、「ライトフライヤー号(Wright Flyer)」の翼の一部(布)を搭載しているなんて、いかにもアメリカ人が好きそうなストーリーですよね。で、この初飛行に成功した場所を「ライトブラザーズフィールド(Wright Brothers Field)」と名付けるのも、いかにもアメリカっぽい気がします。実際にライト兄弟が初飛行に成功した「キティーホーク(Kitty Hawk)」は、仕事の出張でよく行っていたNorth Carolinaにあり、私も2回位週末に行ったことがあります。「人類初飛行の場所」だから、結構色々あるかなと最初は期待したんですが、当時は記念碑みたいなものがある砂浜だけで、かなり拍子抜けした記憶があります。

実は、ライト兄弟の初飛行にの2年前に実は初飛行に成功していたのではと言われる、グスターヴホワイトヘッド(Gustave Shitehead)なるも知られているのですが、写真等の記録が乏しいという事で、ライト兄弟が「初飛行」という事になって居るみたいですが、このあたり単に記録だけの問題では無く色々政治的な課題もあるのかなと勘ぐってしまう。まぁ、NASAが今回ライト兄弟の名前を使用したことで、歴史的には確定するんでしょうけど。勿論、そう言う裏の事情とは無関係に、今回の火星ヘリの飛行成功は快挙だし技術と科学の成功例の一つであることは間違いないですね。

0 件のコメント:

コメントを投稿