2021年3月31日

総務省の宴会

厚労省の老健局の職員23名が、深夜にまで及ぶ宴会をしていた件、部局自体は違うんでしょうけど、「厚労省」として新型コロナウイルス対策の先頭に立つべき省庁の職員が、幾ら緊急非常事態宣言が解除された後(3日後)とはいえ、23名もの大人数で深夜近くまで居酒屋で「3密」回避すること無く集まったことは、非難されて当然の話。主催者の課長は更迭されて、その他参加者にも訓告や注意などが与えられたらしいけれど、所属部門、参加人数、宴会時間が与えたインパクトはおおきいことに変わりありません。

報道されている記事を読むと、異動する人の送別会を兼ねて、厳しい国会対策の慰労も兼ねた集まりだったらしいけれど、その気持ちは理解出来るけれど、今やることじゃ無いでしょう。しかも、そうで無くても注目される厚労省の所属なんだから、通常以上に注意するべき立場なんだから。まぁ、早速野党はこの件で批判を強めていて、それは当然だとは感じる一方で、

「『大変だ、過重労働だ』といって午前0時まで宴会している。(官僚の過重労働について)『野党が追及するから』というが、真っ赤なうそだ」

というのは言い過ぎでしょう。というか、自分達の事を棚上げてこういうことを言う資格は無いと思う。功労書の宴会の最大の罪は、こういう言い訳の理由を与えてしまったことかもしれませんね。 

ところで不思議なのは、この件を伝える東洋経済の記事とその中で使用されている写真。記事の内容や写真の無いようを見ていると、記事を書いた記者と写真撮影した記者、少なくとも二人はその場にいて宴会の様子を見ていたみたい。となると、この二人もある意味深夜宴会の「同罪」にはならないのだろうか。いゃ、こちらは取材活動だから問題無いという理由なんだろうけど、でもそれが許されるなら「取材名目」で違法行為だろうと何でも出来る事になってしまう。よく被災地などでメディアが入って、その場で救助とか出来る立場にいても取材優先で手を出さないことを批判されます。メディアにはメディアとしての言い分はあるんだろうけど、その塩梅というか人の生死がかかっているときにカメラを回していたり、取材メモを取ることはどうなんだろうか、いつも疑問に感じるところではありますよね。さらに、彼らは何らかの方法を使ってこの宴会の件を知り、お店に滞在していたことになります。となると、誰からのリークなのか。厚労省内のこの件を知る第三者か参加者自身のリークなら、まだ厚労省としての自浄作用が期待出来るから良いのだけれど、例えばお店からのタレコミとすると、それはお店の信用にも関わる話になってしまう。今回は、23時迄空いているお店をわざわざ探して予約したらしいけれど、そうなるといつものお店では無いので、その辺の信頼関係は元々無かったのかもしれないけれど、それでもお店としての信義には疑問が生まれてきます。ところで、記事では「時短要請したがって21時で店を閉める」と書かれているけれど、報道などでは予め23時迄開いてる店を予約したと言う内容もあり、この点は矛盾しています。この行為自体は決して誉められたことでは無いけれど、少なくとも23時迄空いているお店を探して、23時迄開催していたなら、その点に関して予定通りという事になりますからね。まぁ、その場合でも23名の密状態にマスクなし会食、そして23時過ぎまでの宴会は許されないと思うけれど。

今回の報道に関しても、先日の総務省の盗撮みたいなもので、その取材姿勢には個人的に疑問を感じるけれど、逆に言えば公人・私人関係無く、今はこの手の「常時録画・録音」されていることを認識しないといけないのかも。あおり運転等でよく利用される、ドライブレコーダーの映像なんかその最たるものだし、SNSに何気なく掲載された画像や映像から、大きな事件とか秘密にしていたことがばれてしまうことも、ある意味同じ事だと思う。以前も書いたけれど、スパイ小説じゃ無いが回りにノイズを発生させたり、場合によってはカメラには写るような光りや光線を回りに発散させて映像や写真もジャミングする事が、ある意味「マナー」の一つになる時代が来るかも。そう言う疑問は感じるけれど、今回の件に関しては100%言い訳できないわけで、関係者には厳しい対応をするべき。そして、それは厚労書の職員だからと言う事だけで無く、今の時期はそう言う行為が制限を受けるという事なんだから、一般の場合でも同様に厳しい対応をする理由付けにもなると思うんですよね。それだけが、今回の件に関して唯一貢献できることじゃ無いだろうか。

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