2021年3月10日

無策のアイデア

政治的にも実効性的にも「センス無いな」と感じる、コンビニのレジ袋に続いて今度はお弁当などに付くプラスチック製のスプーンやフォークの有料化を考えているという記事。 コンビニだけで無く、ホテルのアメニティにまで「有料化」を適用するって言う事は、今後はフロントで購入させることになるの? 一万歩譲って、コンビニ弁当のフォークやスプーンがその辺に捨てられて環境汚染する可能性は確かにあるだろうけど、わざわざホテルのアメニティを持ち出して環境汚染するような行為って、どれだけ著しいのだろうか。


実際のプラスチック汚染で、何が原因か色々な資料があるので一概には言えないけれど、例えば漂着ゴミを見てみると、実はポリ袋は全体の0.3%程度で、一番多いのは漁網・ロープや発泡スチロール等の漁具関係のもの。まぁ、漂着ゴミだからそう言うものが多いのは当然として、さらに最近問題になっているのは「マイクロプラスチック」で、これは化学繊維の衣類を選択した場合とか、最近の例だと人工芝とか、そんなものからちぎれて自然に流出して、食物連鎖の中に溶け込んできている。今の所有効な手段が無いので、そのままなんだけれど、今使用されている衣類の殆どが化学繊維系の物だし、今後のことを考えても何か有効な対策が必要なのは、そっちの方じゃないのか>

個人的にも、レジ袋有料化による環境汚染削減効果は極めて限定的で、それよりも身近な物を利用した「意識改革」が主目的だと思っているんですが、それをさらに進めても消費者は逆に不感症になるだけで、折角の意識付けも希釈されていく気がする。無いとは思うけれど、もし環境省がスプーンやフォークなどの有料化で環境汚染が改善させると考えているなら、スーパーで使用されているプラスチックのトレーや、デリバリーでのプラスチック製品使用も有料化(税金化?)するべきだと思うし、パンなどの個別包装だってビニール袋ではなく紙袋にするべきだろうし。後は、ペットボトルだって廃止して12.7%を例えば半減させる事が出来れば、それはポリ袋を無くすよりも何十倍もの効果が期待出来る。

持ち帰り弁当のお店などでは、お弁当が傾いて汁漏れなどしないように、無料配布可能な環境対応済みレジ袋を無料で配布しているけれど、今度はスプーンやフォークとなると、さらに踏んだり蹴ったりでしょうね。一方でコンビニで有料で販売しているレジ袋は、実は無料配布しても問題ない環境対応済みレジ袋が使用されている。コンビニとしても、環境対応していないと誤解されることも嫌だろうし、単価が高いレジ袋をこれまでのように無料で提供する経済的な問題もあるだろうけど、それならそれで購入量と販売額を見ながら、例えば「1,000円以上購入なら、レジ袋無料提供可能」みたいなことをやれば良いのでは。お弁当とドリンクくらいならレジ袋入らないけれど、そこにスナック菓子とかサラダとか追加したら、やはり手持で持ち帰るのは大変だけれど1,000円以上になれば袋に入れて貰えるなら問題ないだろうし。分別ゴミ収集とか、消費者が努力もしているのに、それを無視して一番やりやすいところからやりましょう的な意図が見えるのが気に食わない。

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