ITmediaの記事から、台湾大学やGoogle等が開発したという、画像内手前に映り込んだ不用な障害物を除去する、機械学習ベースの技術について。 旅行好きな人で、旅先でカメラやスマホで写真撮影をする人ならば、必ず経験している、窓越しでの撮影時の窓ガラスへの映り込みや、フェンス等手前の障害物に対してのイライラ感解消に、かなり役立ちそう。
私も、多少は写真データを弄るので、Photoshopは手放せないソフトの一つです。ほぼ毎年バージョンアップされるに従い、便利な機能が追加されたら改良されていき、その中の一つに今回の技術のように画面上の余分な部分を削除して自然に背景に溶け込ませるような機能が追加されていて、私も結構利用はしているんですが、残念ながら100%完全ではない。どうしても、不自然な修正になったり、参照している周辺データによっては余計変な状態に変更されたりしていて、結局は人力手作業で修正しないと駄目な場合も多くあります。特に、この記事の例として上がっているような、窓の越しの映像でその映り込みを削除するのは面倒で、これまでは諦めていた物の一つ。機械学習の成果を利用して、さらには前後のデータなんかも参照して、邪魔な部分を削除して代わりにその部分を補正・補完していくのだろうけど、本当数年前の状態と比べても「魔法」みたいに感じられます。
この技術自体凄いと思うけれど、最近のスマホの画像・映像系アプリも、自分のように一寸古い世代からして観ると「凄い」としか言いようのないものばかりで、特にリアルタイムで実写映像と画像データなどを組み合わせられるものなんて「えっ?」と絶句するくらい最初はビックリしました。大体最近のスマホのカメラは、こんな加工以前に、撮影時に置いても既に複数のデータを参照して、ベストと思われる映像を「創る」んですからね。夜間撮影時に、光量の低い画像を集めて明るくするのはまだ分かるにしても、通常の昼間の撮影でも、前後複数の画像を組み合わせて、ピントや明るさを調整して、「一枚の写真」にするなんて普通にというか、バックグランドで自動的に処理されて、ユーザーは気がつかない。精々「最近のスマホカメラの性能は凄いなぁ、綺麗に映るなぁ」と思うくらい(笑)。
個人的には、良くも悪くもその瞬間を「切り取った」もののはずが、実は「似て非なるもの」が保存されているのは、ちょっと納得いかない。銀塩カメラ(フィルムカメラ)の場合は、そんな加工をする暇も無く、レンズからの映像(光)を、そのままフィルムに転写するしか無いから、それが本来の姿と自分などは感じるんだけれど、デジタルになり、レンズからの映像自体がCMOS上での電位差というか、ある段階の値を記録した多数のドッと集合でしか無いわけで、それが非常に沢山集まって居るから「映像」と認識出来るけれど、実は点描画でしかないんですよね。さらに、デジタルなんだから、そのデータ保存形式は自由に出来るわけで、そこで例えばホワイトバランスにバイアスを掛けたり、色調を少し変異させたり何て言うのは、自動的に可能だったわけで、考えてみたらそんなに不思議では無いし、逆にデジタルのデジタル所以かもしれない。フィルム時代でも、フィルムメーカーによって色調とか画像の味みたいなものが言われていて、それがデジタルになってなくなったと言われていました。所が最近のデジカメだと、その昔のフィルムメーカーの色調を再現するモードみたいなものが付いていたりして、何か不思議な感じすらします。スマホの動画アプリで、昔のVHSビデオの映像を再現するソフトを知ったときには、かなり衝撃的だったけれど、写真・画像の場合もそれと同じ話なんでしょうね。ただ、邪魔者は邪魔者としての意味もあるだろうし、そこに味を感じる場合も有ることは忘れないで欲しい。自分の欲しいもの(映像)だけ手に入るというのは、良いことのように感じるけれど、でも失敗があっての成功があることを理解しないと、その人にとっての不幸だとも思うなぁ。
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