ネットで拾ったこんな話題。ハードロックの世界的バンド、ヴァン・ヘイレンの契約書には 「茶色を除いたM&Mのチョコレートを楽屋にボウル一杯準備する」という契約事項があり、それが守られていないと公演がキャンセルされるというもの。一間、有名スターの気まぐれ・我が儘が契約書の中に記載されているように感じますが、実はこの項目が技術的な契約部分の中に隠すように記載されていて、それ故にこの事項が守られていないという事は、重要な技術的な部分の契約不履行の可能性があるという、一種の推定テストみたいなものになっているもの。
これ、似たような事例はエンジニアだと結構経験しているもので、ソフトウェアのテストでもテスターの能力を見るような場合には、わざとエラーとなるテストケースを幾つか仕込んでおいて、それらを見つけることが出来るかどうかで判断することがあります。あるいは、プログラム開発でも、わざと既知のBugを残しておいて、それらをどれだけ見つけられるかで、デザインやコーディングスキルを測ったりすることも。文系でも、読解力のテスト等ではわざと言葉の間違いとか、前後で辻褄が合わない言葉を入れたりすることもあるんじゃ無いだろうか。いゃ、その場合は文章の構成が違ってくるから、間違った読解をした方が正しく読み砕いたことになるから、テストにならないか。
私はヴァン・ヘイレン自体はそんなに詳しいわけでは無いけれど、色々と複雑で大規模なステージ装置を持ち込んだコンサートが有名らしく、だからこそ技術的にも細心の注意と万全の準備が要求されたらしい。だからこそ、実際にその場で個々に確認する以前に、ちゃんとバンド側の意図や主旨を理解してクレかどうか、最初のスクリーニングテストがこの契約書の中の「M&Mチョコレート条件」なんですね。そう言う目的ならば良いのだけれど、これ悪い方法に使うならば、契約者に不利な内容をそっと忍ばせたり、良くクレームになるのが解約条項とか特例条項などを小さな文字で契約書の最後に「ちょろっ」と記載して読み飛ばしてしまうようなことも。記載して居ない事柄ならば、それは契約上無視していい話だけれど、どう言う形にしても契約書に記載されていて、その内容にサインをしてしまえば、その内容が不利益なことであっても契約上は成立してしまう。流石に、著しい場合は裁判などで戦えば覆すことも可能なんだろうけど、一般的には難しいでしょうね。
元の話に戻ると、仮にM&Mチョコレートの項目を見つけて、その準備をしていても肝心の技術的な部分がちゃんとミタされるかどうかは100%担保されるものでは無い。まぁ、最初から契約内容をちゃんと確認しないのは論外だけれど、技術仕様をちゃんと見ているかどうかは、M&Mチョコレートの項目がなんで技術的な項目の中に存在しているのか、何か技術的な関連付けが必要なのか、多分実際に準備する以前に疑問を感じたら、そこで契約内容の問合せをすれば、寄り熱心で信頼出来る相手と判断出来る。もしかしたら、第二第三のトラップが仕掛けられているかもしれない。まぁ、そこまで準備するとなると準備する側の手間もコストも増えるだろうけど、そんなに仕込みは無いのかもしれないけれど。そんな疑心暗鬼を生むリスクは有るかもしれないけれど、でも間接的に相手の力量を計ることも結構重要だしなぁ。私なんかは、話をしていて定性的な言葉では無く定量的な言い方をする方を信頼するのだけれど、それは理系の性質だからかもしれない。それはそれで、安定はしているだろうけど、何か突飛も無いアイデアとか新規の発案みたいな物は生まれにくいんだろうなぁ。それもまた、善し悪し。
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