2021年2月12日

空中浮遊映像技術

村上開明堂」という社名を初めて聞くと、何か漢方薬のお店かと誤解しそうになりますが、地元静岡県(静岡市)の有名一流企業で、 自動車のバックミラーでは国内シェアトップで有り、その他カーブミラーとかサッシ窓等も大手で、結構サッシ窓の隅の方に「村上開明堂」というシールが貼られていたりします。

その会社が、「空中浮遊映像技術」を利用した、非接触型のインターフェースを開発して、サンプル出荷を始めるというリリース記事。空中浮遊映像技術は京都のベンチャー企業である「株式会社パリティ・イノベーションズ」との協業により、そこに村上開明堂のミラー技術などを組み合わせて実用性の高い物に仕上げて居るみたいですね。

今は、対コロナという事で、急に非接触インターフェースが注目されているけれど、空中で「何かを押した・操作した」という指や手の動作を検知することはカメラと組み合わせたらそんなに難しくないと思うけれど、その為の土台というか目印となる物が無いと、操作動作が統一されなくて誤差や機能不全が多発しそう。ホログラムじゃないけれど、空中に映像投影できれば、仮に操作した手応え(フィードバック)が無くても、ユーザーとしてはかなり印象が変わると思うので、この映像技術は重要ですよね。とは言っても、何も無い空中に何か「絵」を書くのは難しいわけで、過去の技術だと鏡を組み合わせて空中投影するものが多かった気がします。その為、サイズや映像位置などに制限が生まれるけれど、今回の技術だとそう言う制限は大分改善されていそう。

リリース記事のサンプル映像を見ると、既存の物理的なスイッチの上(少し離れた空中)に、投影されるような印象ですが、これってその位置を移動させることとか出来るんだろうか。例えば、大人だと標準の位置だけれど、子供とか車いすの人の場合には、もっと低い位置に投影するようにするとか。また、通常は右利きの操作を想定しているけれど、場合によっては左利き用に反対側に投影出来るとか、さらには手の不自由な人向けに、バタン配置やサイズに全体のデザイン等瞬時に変更出来るとか。さらに言えば、物理的なスイッチだとどうしても摩耗して動作不良に繋がるけれど、こちらは映像投影して仮想的にスイッチ操作を認識するわけだから、例えば使用頻度の高いような場所にも向いているだろうし。パソコンに内蔵出来れば、例えばファンクションキー等はキーボードに内蔵せずに、この技術で外に出して自由に配置できるようにしたら、結構便利なんじゃないだろうか。面白い技術だと思うし、今後ユーザーインターフェースの核になりそうな気がする。

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