2021年2月19日

橋本会長を利用する

東京2020組織委員会新会長は、事前の予想通り橋本聖子前五輪相に決定。大臣は辞したけれど、議員としてはそのままでも問題ないという事で、国会議員という身分のまま々会長を務めるのだけれど、まぁその当たりが落とし所だったのかなぁと個人的な印象。 

メディアやネットには、賛否色々な意見が出ていますが、正直なところ開催直前にいきなりトップのポジションに着いたからって、劇的に何か変わるわけじゃ無い。と言うか、既に大きな動きとして7月の開催に向けてどんどん加速度を付けている組織体のトップとしては、既に決まったことをどれだけその方針や予定に沿って実行に移すのかという点が最重要なはず。勿論、今回森氏辞任の切っ掛けになった分野に関しては、何らかの新しい施策とか対策を言わないといけないし実行もしないといけないだろうし、そう言う意味では既存の仕事でも手一杯なのに、さらに新しい仕事も増えてますます大変になった事だけは事実。

今回は、「森氏の女性蔑視発言」というムードが既に作られていたから、新会長は当然女性がという空気というか雰囲気が強かったことも事実。組織のトップとして、実力ある人ならば、それが男性でも女性でも、ベテランでも若手でも良いけれど、個人的にちょっと引っかかるのは「女性の代表の一人である橋本聖子氏が快調になって良かった」的な意見があること。元々の森氏辞任の理由を考えたら、「女性問題を正しく理解して対処できる男性会長」がその任を受けても良いはずだと思うし、その方が元々の問題である「男女間差別」解消に繋がる可能性が高いのでは。既に、海外のメディア等からは、橋本氏の就任は「女性会長」ということで取りあえず沈静化させるためとか、モリ前会長と同じ派閥に所属しているからとかいうニュースも配信されているみたいだけれど、多分日本のメディアに居る「特派員」が日本メディアに成り代わって記事を送って、それを「海外発」という事で色々探りというか、今後の展開に備えた布石として報道しているんだろうなぁ。

快調に誰がなろうが、やるべき事は「東京オリンピック・パラリンピックの成功裏の開催」であり、その絶対的なゴールは変わらない。また、その実現のために必要な最大の課題は、多分現時点では「コロナ対策」であり、いかに選手や観客の安全性を担保しながら、選手にとって最高のコンディションで競技に集中して貰うかという事。さらに言えば、一年間延期された故に色々な補償や追加資金など、経済的な問題も大会終了後には大きくなるでしょうね。その手当は、最終的には国と東京都が折半するしか無いと思うけれど、そこでまた一悶着ありそうな気がする。まぁ、橋本新会長にしても、五輪担当相として見る位置は違うけれどそう言う内部的な話もある程度理解しているだろうから、全くの素人がゼロからやるわけではない。それに、ここまで漕いできた森氏の影響力は上手く使うことで、ある程度の対策は出来るだろうし。そう言う意味では、同派閥というのは、実は案外考慮された設定だったのかもしれない。その当たりは、政治家なんだから表は表、裏は裏という顔を使い分けてもいいんじゃ無いだろうか。と言うか、そうしないと7月の開催は無理だと思うし。理由や背景は単純では無いだろうけど、一旦引き受けた以上は成功裏に大会を開催して欲しい。

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