2020年12月24日

先ずは我が身の心配を

昨日の午後、たまたま点けていたテレビが、午後のワイドショーというか情報番組を流していたんですが、それを観るとも無しに観ていてビックリ。伝えているのは、新型コロナウイルスのニュースなんですが、お隣韓国の状況について。その後もイギリスの様子とか、伝えるのは海外の話ばかりで、肝心の日本の情報は殆ど無し。勿論、新型コロナウイルスは世界共通の問題だし、お隣韓国やイギリスの状況も、いつか日本に波及してくるかもしれないけれど、今わざわざ取り上げる重要度があるかと言えば、それよりも優先順位の高い課題や話題は、日本の方がずっと多いはず。

途中、わざわざ現地の特派員からのレポートなんかも挟み、さらに日本と現地でのやり取りとかもあるんですが、いゃそんなことやるよりは、日本でどう言う対策をしたら良いのかとか、時短要求されたお店や企業はどう言う保証とか支援策があるかとか、そう言うより身近で切実な情報を提供するべきなのでは。他国の様子も、全く無視しろとは言わないけれど、直接日本に直ぐに影響するわけでも無いのだから、「〇〇国の状況は××です。」で済む話なのでは。それよりも、政府や厚労省が出している対策なり現状の様子等を、分かりやすく平易に、かつその時間帯の視聴者層(以前なら主婦層だろうけど、今は在宅勤務もあるからある程度広い範囲で)に必要な要素を抽出して伝えることが、メディアとしての最大の使命じゃ無いかと思うのだけれど。

例えば、韓国では日本よりも一足早く第三波が襲来していて、それに対して効果的な対策をして一足早く沈静化している、ようであればその連嶺学ぶという事は有効だと思います。でも、韓国の場合は日本と同等以上に感染拡大しているわけだし、さらに言えば国民全員のID登録とか日本には無いツールも有、そう言うものをベースに対策しているわけで、それはそのまま日本に持ち込むことは出来ない。さらに、その日本の報道にしても、毎日報じられるのは「今日の陽性者は過去最大」とか、「陽性者数」しか言わないけれど、この数字の中には、本当に感染してこれから重篤化する人もいるだろうけど、実はすでに感染してその残滓が残っているだけの人も多いでしょう。実際、何時もの東洋経済のサイトを見ると、「陽性者数」の移動平均のグラフの傾きは、「PCR検査人数」「PCR検査件数」の傾きと、ほぼ一致しているので、検査数が増えているから陽性者数もそれに合わせて増えているわけで、その割合自体はそんなに変わっていない気がします。「重傷者数」がかなり減っているのは、「死亡者数」との関係もあるだろうけど、「実行再生産数」が1.03まで下がっていることを見ると、少しずつではあるけれど効果はでつつあるようにも感じます。だからと安心せずに、だからこそ今徹底的に対策する事で、一気に押さえ込むチャンスでもあるわけで、そう言う事をメディアはもっと強調して行くべきなのでは。今年はかなり控え気味抑え気味とは言え、年末年始はどうしても「密」な状況が全国的に増える時期ではあるわけですから。

昨日も、日本医師会の中川会長が全国に訴える様子が何度か流れたけれど、ネットを見ていると実は個の日本医師会は開業医が多く所属していて、実際に新型コロナウイルス対応をしている病院関係者との関係は余り無いという意見も。実際コメントを聞いてみても、危機的状況だから何とかしてくれとは言うけれど、現状こう言う対処方法はあるが、その為にはこれが足りない・これが必要という意見は聞こえてこない。陽性者数が多い東京など一部の大都市などでは、確かに病院リソースが逼迫していることも事実なんだろうけど、それなら周辺都道府県と協業するとか、全ての病院が今コロナ対策しているわけでは無いので、そう言う対応する・出来る病院指定を増やすとか、やり方はあると思うんですよね。勿論、設備や人員の問題もあるからどこの病院でもと言うわけには行かないだろうし、コロナ以外の治療だって必要な訳だから全てのリソースを投入するわけにもいかないだろうけど、そう言う全体を俯瞰して現在の最適解を提案するのが、「日本医師会」としての役目じゃ無いかという気がするんですが。何か、色々な意味で矛盾を感じる午後の一時でした。

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