2020年12月9日

はやぶさ2帰還

 はやぶさ2が、小惑星リュウグウから採取したガスや試料が、無事にオーストラリアの砂漠地帯に落下。その回収も完了して、JAXAとしては「100点満点で1万点の成功、試料が採取されていれば3万点の成功」という気持ちも分かる気がします。その試料から、新型コロナウイルスのワクチンが直ぐにできるわけでも無いし、何か社会的なシステムが大きく変わる話が生まれ来るとしても、まだまだ何十年も先の話だろうし、明日、来週に直ぐに何か生まれるものでも無い。でも、それって何年も掛けて遠くの小惑星まで飛行し、また何年も掛けて旅してきたはやぶさ2だからこそ、これからの何十年が意味を持つのかもしれない。

個人的には、生命の痕跡とか、異星人の可能性とか、宇宙誕生の秘密とか、いろいろ解明して欲しい疑問は多々あるけれど(SFの読み過ぎ)、まずはこの太陽系の組成というか成り立ちがどう言うものなのか、が分かると嬉しい。既に宇宙が誕生して、何十億年という途方もない時間が経過しており、今の太陽系がある銀河系の辺境地域よりも、もっと内側のエリアには、もしかしたらスタートレックに登場するような、先進的な科学技術をもった「先達」が居たのかもしれないし、あるいは逆に進化のスピードが早すぎて、既に滅亡している可能性も考えられるのですが。

古代人は、見える範囲が世界の全てだったものが、陸地と海の存在を知り、さらに「地球」という単位を認識したのは、高々数百年程度の昔。これから何年掛けて、「地球人」が、太陽系の立ち位置とか、銀河系の立ち位置とか、そんなことを理解するようになるんだろうか。

膨張を続けている宇宙が、何れはその限界に到達して大規模な爆発「ビッグバン」が発生し、その瞬間に一瞬して極小の一点に集中した新しい宇宙が始まる、と言うような話は、自分が子供の頃に良く言われていたように思うんですが、となると、その拡大と爆発を繰り替える「土台は何?」という素朴な疑問も。例えば、海が陸地を浸食するのも、地球という土台が有、陸地という高い部分と海という低い部分があり、その海の部分に水が溜まり、それが潮汐力で移動して陸地を削るわけだから、地球という土台以外にも、外部からの重力の変化とかも必要だろうし。とても、人間の想像力の及ぶ世界では無いと言う事は直ぐに分かるけれど、だからこそ好きな夢も見ることが出来る世界がそこに有るような気もしますね。そんな夢の1つを、はやぶさ2が運んできてくれた、と思いたい。

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