私が最初に「ゴーストキッチン」という名前を知ったのは、少し前の「ガイアの夜明け」で取り上げられたときかなぁ。デリバリーに特化して、しかも複数の店舗や種類のキッチンが同居することで、メニューの幅も広がるし、何でも揃う「ファミレス」感覚での利用も可能になるという、面白いビジネスモデルに感心した記憶があります。そんなゴーストキッチンが、コロナ禍で次のビジネスとして注目されつつあるというITmediaの記事。 宅配ピザを切掛に、それまで余りデリバリーサービスを利用しない雰囲気の日本でも、段々と普通の形態になりつつあったのも、この手のビジネスに追い風だと思う。もっと昔には「出前」というシステムがあったけれど、最近では人手不足や手間を考えて、出前はやらないお店が増えましたからね。
課題は、デリバリーに掛かるコスト。30%の手数料は結構大きいですよね。折角ゴーストキッチンにして、フロアーとかの陣原費を減らしても、結局はトントンか持ち出しになってしまう。かといって、自分達でデリバリーまでするには、皿に手間とコストが掛かるし。まあ、店舗側としては、一定金額以下のオーダーの場合は配送料を徴収するような仕組みで、何とか逃げるしか無いのだろうけど。コロナ禍の緊急対策として、タクシーで荷物運搬できるようになりましたが、あれを上手く利用出来ればもう少し違った形になるかもしれない。
店舗側としても、最初からゴーストキッチンを想定して、キッチンの設備を充実させて、逆に客席はコロナ禍対策で空調設備を完備した「個室」「準個室」に限定する。代わりに、可能なら屋外にテーブルを設置してみるとか。さらに、テイクアウトも含めたデリバリーサービスで、例えば半径1.5km以内なら、「前菜」「メイン」「デザート」と40分おき位に何度かデリバリーして、自宅でも「コース料理」が楽しめるようなオプションとかどうだろうか。その分手数料は貰うとして、出来るだけ「作り立ての料理」が頂けるメリットは大きい気がする。ホームパーティー等を前提にして、例えば8名以上ならそう言うオプションも可能とかにしても面白いと思う。また、その場合は料理を淹れる食器も、所謂プラスチック容器ではなく、やはり以前「ガイアの夜明け」でも紹介されていた、紙容器を使用するとか、また別料金で陶器皿やパーティー用の盛り付けなんかもオプションで付けたらどうだろうか。配達して貰って、自宅で盛り付けを直して、それを出すよりは、そのままテーブルに出せるメリットも大きいと思うし。ただそうなると、配送時のシステムをちゃんとしないと行けないので、もしかしたらそう言う専用のデリバリー業者やオプションも生まれてくるかもしれない。
自宅のあるような田舎の片隅では、まだまだこう言うデリバリーサービスは普及していないけれど、それでも浜松でUber Eatsも始まり(悲しいことに、自宅はぎりぎりで配達圏外...)、今後はそう言うサービスを上手く利用して、食生活も充実させることが大切になるかも。この手の話が出てくると、食事の手抜きみたいな意見も出てくるわけですが、じゃぁデリバリーサービスが駄目で、冷凍食食品なら良いのかとも思うし、手作りと言うけれど、別に調味料や素材だってスーパー等で購入するわけだから、それもある意味「手抜き」と言えば言えるだろうし。個人的には「時間をお金で買う」という言い方をするんですが、TPOに応じて自分にとって一番メリットのある方法を使えば良いだけで、お金が無ければ自炊して見るも良し、たまにはリッチにでも出かけるのは億劫だったらデリバリーサービスを利用してみれば良いだけの話し。選択肢が増えたと言う事ですよね。そう言う意味では、近くにデリバリーキッチンが出来たら、毎日の昼食とか夕食を提供して貰うような長期契約(その分、多少の割引も期待)をしても良いかもしれない。和民などがやっている、宅食サービスの変形みたいなかんじ。その場合、わざわざ配達して貰わなくても、自分で散歩がてら取りに行っても良いだろうし。いろいろと、派生サービスが生まれてきそうな気がします。
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