2020年10月25日

Xリーグ始まる

長い長い我慢の時間がやっと終わり、昨日から日本の社会人リーグ、XリーグのトップリーグX1 Superの試合が始まり、やっと日本のアメリカンフットボールシーズンがフルに始まりました。現在のプロ野球が、50%の観客で開催しているように、Xリーグの試合では上位リーグで有観客試合は入場者数制限をしての開催。有名チーム同士の対戦だと、立見の観客モデルくらいの人気はあるので、今年は結構チケット入手が大変かも。

ただ、不幸中の幸いと言っては失礼ですが、今シーズンはX1 Superやその下のリーグX1 Areaの全試合(社会人チャンピオンを決定するJapan X Bowlは除く)が、インターネットでライブ配信されることに。その下の、X2やX3の試合もダイジェストや後日の録画配信が予定されていて、そう言う意味では例年よりも試合中継という点では恵まれた年になります。昨年もインターネット配信はされていましたが、X1 Superの試合と位置でX1 Areaの試合でしたから、大きな進歩と言えます。さらに今年は、配信サービスをするのが「イレブンスポーツ」という会社。初耳でしたが、プロ野球の2軍の試合を、全球団網羅して配信をしている会社で、インターネットのライブ配信に特化した技術・設備を利用して、低コストでのサービスが売り物らしい。経緯は不明ですが、今回Xリーグがここの会社と提携して、「XリーグTV Powered by イレブンスポーツ」として、今年の試合を配信する事になっています。

昨日24日は、富士通スタジアム川崎で2試合が開催。その試合の様子を視聴していたんですが、個人的には十分合格点でした。

  • 良い点:
    1. カメラの台数が多い
      見た限りでは少なくとも4台は使われていると思います。スタンドから、横位置(サイドライン側)と、縦位置(エンドゾーン側)に1台ずつ。それと、フィールド上のハンディカメラと思われる映像で、やはり横位置と縦位置からの映像がありました。それらを切り替えて配信しているので、プレーを見る場合でも、その後のサイドラインやスタンドの様子のズームとか、自由分満足出来る映像作りになっています。
    2. 表示が分かりやすい
      昨年までの配信でも、画面上に得点とか計時(ゲームクロックとプレイクロック)、さらにはダウン数と残りヤードという、フットボール観戦には必須の情報が分かりやすく表示されてグッド。ただ、少し改善要望点あるので、それは後で。
    3. 試合実況・解説付
      単に映像を流すだけでは無く、ちゃんと実況とゲスト解説(選手OB)が参加していて、試合の流れや解説をしつつ映像を見ることが出来ます。しかも、その実況には、例えばNHK BS放送のNFLの試合解説にも出演している、富士通の輿さんとか参加されているので、そう言う意味では内容的には「NHK BSレベル」という贅沢さ(笑)。
    4. リプレーもある
      フットボールの場合、ボール静止状態からセンターというポジションの選手がボールを動かす(=スナップ)してそのプレーが始まり、ボールを持った選手がタックルされて倒れるか、パスが失敗するとプレー終了します。そのプレー終了時から次のプレー開始までに、大体20~30秒位あるので、その間にそのプレーのリプレーをするのが、NFLとか国内の試合でも大きな大会では通常行われます。それが、このライブ配信でもサポートされていて、十分満足出来る構成になっています。
    5. 全体の配信内容・構成の品質が高い
      多分このまま、例えばNHKとかBS等で流しても、配信内容としてのレベルは十分に通用すると思います。一寸ビックリしたのは、ハーフタイムに前半のハイライト映像とかも流されていて、これは良かった。勿論、改善要望点もありますが、現時点でも十分通用するので、今後「フットボール配信」の経験値やノウハウを蓄積していったら、例えば来シーズンなどはほぼ満点の配信になるんじゃ内だろうか。
  • 改善が要望される点:
    1. テロップ表示の情報量を増やして欲しい
      画面上に表示される、所謂「テロップ」の情報量を増やして欲しいですね。今回は、チーム名と得点、タイムアウト数、ゲームクロック、プレイクロック、ダウン数と残りヤード、が表示されていました。可能ならば、さらに、
      1. ボールポジション(スナップのためにボールが置かれたヤード位置)
        知っていれば、大体の位置は分かるんですが、やはり「ボールは敵陣なのか自陣なのか、ゴールまでどれだけ位置なのか」というのは、ダウン数とダウン更新までの残りヤードの情報とともに、感染するときには重要な要素なので、是非これも表示して欲しい。正確でなくてもいいんです。その攻撃シリーズが始まるときに、そのボール位置を記録して、そこから今も表示されている残りヤード数を足し算・引き算していけば、精々誤差は1~2ヤード程度だろうから、それを表示するだけでいもいい。
      2. 好プレーをした選手名や、解説で名前が出たらその選手の番号と名前をサクッと表示する
        手元に登録選手リストとか有れば別ですが、やはり番号は分かっても、それが何という選手で、どこの出身なのかというのはやはり知りたい情報。表示が難しいのならば、その試合の出場選手のリストは事前に提出されているはずなので、動画配信のページにPDFで貼り付けて貰うだけでも良いと思う。
      3. 反則発生時に反則名を表示して欲しい
        これはなかなか難しいかもしれませんが、現在反則発生時のイエローフラッグ表示はされるんですが、可能ならその発生した反則名も表示されると良いかな、と。審判は、何の反則が発生したか、ジェスチャーをするので、それを観て表示するような難しさはあるんですが、可能なら是非対応して欲しい。
    2. 配信映像の表示品質(解像度)を上げて欲しい
      これは、配信用の通信回線の容量に依存してさらにそれはコストにも直結するので、なかなか難しいのですが、もう少し映像の解像度が上がると嬉しいかなぁ。ライブ配信の時は仕方ないとしても、この映像が保存されて、後日試聴できるときには高画質で可能なら、それでも十分ですけれど。
    3. バーチャルラインを導入して欲しい
      フットボールの場合、ボールのスナップ位置と、ダウン更新となる位置というのがプレーでは重要で、それはサイドラインにあるダウンインジケーターでも分かるんですが、見やすさという意味ではバーチャルラインがあると、さらに分かりやすいかなと思います。
    4. フェイクなどフットボールプレーに惑わされない
      これはフットボールのプレー中継になれないとなかなか難しいと思いますが、カメラがフェイクプレーに引っかかって、本来のボールキャリアーを見失うのはちょっと残念。経験値が必要だと思うので大変だと思いますが、もし来年とかも継続されるなら撮影スタッフとか有る程度固定で切れは良いなと思います。
まぁ、色々好き勝手書きましたが(笑)、今回のこのライブ配信の試みは凄く良いと思います。最初の配信でこれだけ高い品質が提供されるので、残りの試合ではさらに充実した内容が期待出来ると思います。それは、国内ではマイナーなアメリカンフットボールの普及だけでなく、学校の体育プログラムとして実施されている、フラッグフットボール等にも良い影響を与えると思うので、是非継続してさらに改善して欲しいと思いますね。残りの試合を観るのが、本当に楽しみになりました。

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