2020年10月28日

温かい食べ物、冷たい食べ物

「シュウマイ弁当」で有名な、崎陽軒の台湾進出に関連した台湾のお弁当事情の記事。私も初めて台湾へ旅行して、台湾新幹線に乗車したとき、社内販売のお弁当が暖かい物だったのを見て、「やっぱり中華圏だなぁ」と感心した記憶があります。

記事では「お弁当」を取り上げているけれど、中間圏の思想というか考え方として、冷たい食べ物は体に悪いというものがあって、だから熱い夏でもお茶は熱いものを飲むし、料理にしても冷菜はあるけれど、基本調理して暖かい物を頂くのが普通。あくまで個人的な考えですが、日本のように「生食」という考え方が無いから、どうしても調理する=暖かい物、という考え方が普通に成るんじゃ無いだろうか。後は、日本の場合は気温が下がる山間地域と、人が集まって居る平野部分との距離が比較的近いから、例えば冬場に凍りを氷室で保管して、夏場にそれを利用するという事がある意味普通に出来ていたけれど、中国などは土地が広いから、山間部から平野部へ氷を運ぶだけでも大変だし、台湾は亜熱帯地域の気候だから、なかなか氷を作る事も難しいだろうし。そう言えば、ソフトドリンク、お茶とか麦茶とかコーヒーとか紅茶とか、本来「煮出して熱い」ものを、わざわざ冷たくして飲む文化というのも、結構日本独特の物じゃ無いだろうか。それだけ、冷たい物に抵抗がない文化なのかもしれない。

「お弁当」に相当する物は、それなりに世界各地に有っただろうけど、農耕民族である日本人は収穫した物を保管して、それを年間通して食べていくけれど、中国文化圏は行ってみれば狩猟民族に近い印象があるので、「食べ物を持ち歩く」というよりは「その場その場で調達する」という考えが強いのかも。だから、必然的に獲得した物をその場で調理して食べる文化になり、それがイコール「食べる物は暖かい物」という考え方に繋がるのかもしれない。そのあたり、「食」というのはその地域なり文化に一番密接に関連している物だと思うから、やはり土地柄・民族の歴史的な物が大きく影響している気がする。

ところで、「暖かいお弁当」には個人的には余り良い印象を持っていなくて、その最たるものが幼稚園時代のお弁当経験。当時は、朝母親がお弁当を作ってくれて、それを幼稚園に持参して行ったんですが、冬場だとストーブがあって、そのストーブでお弁当を温めて食べるんですよね。当時のお弁当箱は、大体がアルマイト製のお弁当箱なので、そのままストーブの近くにおいて温めても良かったんですが、全体が温まるから、おかずの種類によってはものすごい臭いが室内に充満します。これが苦手だったなぁ。で、自分のお弁当が暖かくなるのは良いのだけれど、その臭いが強くて食べられなかったことも。最初から「暖めること」前提のおかずなら良いのだけれど、大体は前日のおかずの残りとかを詰めるから、煮物とかも多くて、それが凄い臭いになったような記憶があります。勿論、台湾とかで売られている「暖かいお弁当」はそんなことは無いのだけれど、どうしてもその記憶が蘇ってしまう。その後日本でも、お弁当が冷めない「ジャー形式のお弁当箱」がブームになったり、最近では電源に接続して炊飯できるお弁当箱なんてのもあるから、決して日本人も「暖かいお弁当」が嫌いな訳じゃ無い。でも、「お弁当」というのは、日本人にとっては効率的な物でも有るという考えなんでしょうね。だから、わざわざ暖めなくても、その場で直ぐに食べることが出来るように進化してきたんだと思います。それも、一つの文化であり、良いとも悪いとも言うべき物じゃ無いことだけは確か。日本に来たなら日本式のお弁当を、台湾へ行ったなら台湾式のお弁当を、それぞれ楽しめば良いだけの話しでしょうね。

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