2020年9月15日

国枝、上地、優勝

大坂なおみ選手の、全米オープンテニス優勝が大きな話題になったけれど、同じ大会で車いすテニスの国枝慎吾選手が5年振り7度目の優勝を飾り、また女子ダブルスでは上地結衣選手が2年振り3度目の優勝と、日本人選手が大活躍。でも、こちらは大坂選手ほどの露出度では無い事が残念。

国枝慎吾選手は、2006年にダブルスで全英で優勝すると、2017年を除いて今回まで毎年シングルかダブルスで四大大会で優勝をしている大選手。錦織圭以選手が活躍する以前に日本の記者がフェデラー選手に「何故日本のテニス界には世界的な選手が出てこないのか」とインタビューしたら、「何を言っている、日本には国枝がいるじゃないか」と言われた話はよく聞く話ですが、それだけテニス界では有名だけれど、日本国内の知名度や扱いは小さいんですよね。最近になってこそ、「国枝」の名前は日本国内でも知られるようになってきた気はするんですが、去年シングルでのグランドスラムの優勝がなかったから、失礼ながらちょっとまた記憶から薄れていたような気もする。錦織選手とか大坂選手とか、あるいはゴルフの渋野選手等は、未だに以前の優勝のことが取り上げられるのにね。

所謂「障害者スポーツ」なるものを自分が初めて認識したのは、多分長野パラリンピックの時じゃ無いかと思います。それまで、例えばブラインドサッカーとか夏季パラリンピックの映像などは何度も見たことがあったけれど、そんなに興味というか関心が湧くほどの事は正直無かった。それが、長野オリンピック・パラリンピックが近づいてくると、パラリンピック競技もメディアで紹介される機会が増えて、その中で先ずビックリしたのが滑降系のスキー競技。特に、一本足スキーでの大回転競技の映像を見たときには「凄い」とただただビックリするだけ。さらには、パラアイスホッケーの迫力には、同じコンタクトスポーツの経験者としても、思わず身震いするくらいの迫力で、これで「すげー!」と一気に気持ちが切り替わり、以降は自分の中で「障害者スポーツ」から「障害者」の部分が消えていきます。

例えば、目の不自由な人には補助の人が付くけれど、ゴルフだってキャディーさんが付くし、ボクシングならセコンドが付く。手足が不自由な人の競技の場合は、義足や義手を付けるけれど、フットボールだってヘルメットにショルダーを付けるし、ラクロスやフェンシングだって同じ。そう考えると、別に手足が不自由だったり、目が見えなかったりしているから、有利になるようなことをやっているわけでは無いし、「防具」あるいは「装備」だと思えば、もうわざわざ「障害者スポーツ」と冠を付けずに、「車いすテニス」とか「パラアイスホッケー」とか、一つの競技名として呼ぶようにするべき何じゃ無いだろうかと思っています。その為にも、国枝選手や上地選手にはますます活躍して欲しいし、それに続く選手もどんどん世界に向けて進出して行って欲しいですね。

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