選挙区は異なりますが、地元静岡県選出(5区)議員の一人、今の所「自民党預かり(笑)」細野豪志議員のコラム。何度か書いていますが、以前はタレントさんと浮気騒動が報道されたり、また民主党の幹事長だったこともあり、個人的には殆ど良い印象は無い議員さんの一人。でも、「非自民」から「自民寄り」になってからは、より現実的にしかも寄り前向きな発言や活動を見聞きするようになり、最近では将来期待したい政治家の一人に。コラムの冒頭、「中高生が安倍総理以外は記憶にない」と書かれているけれど、自分の場合は「佐藤栄作以外は記憶にない」という経験もしているので、長期政権のメリット・デメリットは、それなりに理解しているつもり。
「長期政権」って、どれくらいの任期を務めれば言えるのか、ちょっと歴代内閣の様子を見ながら考えてみました。佐藤栄作以前は、流石に記憶が無いので割愛しますが、大体「5年」くらい務めれば「長期政権」と言って良いのでは無いだろうか。そうなると、該当するのは、佐藤栄作、中曾根康弘、小泉純一郎、安倍晋三、4人が「長期政権を担った」と言って良いと思います。佐藤総理の時代は、高度成長期真っ最中の時代で、経済的に大きく成長した時代。前回の東京オリンピックが成功して、その勢いがそのまま日本の勢いになったような時代。その後、2年位のスパンで総理が交代していき、1982年に中曽根総理が誕生。丁度自分は大学を卒業して就職する頃なんですが、バブル期の始まりがこの頃なんですよね。経済的に成長しているだけでなく、「ロン・ヤス」関係で、今の「安倍・トランプ」以上の蜜月関係をアメリカと構築した時代で、経済だけで無く外交の成功も見えた時代。その後、細川連立内閣で政治が一度変わり、村山内閣で自民党が社会党党首を担ぐウルトラCで政権を奪取して暫く混乱した後に登場したのが小泉内閣。小泉さんは「自民党をぶっ壊す」と言って総理に就任したのだけれど、確かにその後民主党政権誕生繋がる施策は、色々この頃から始まった気がします。ただ、当時は抜群の人気を獲得していて、それなりに社会は安定して居たことも事実。アメリカとの関係も悪くなかった。ただ、経済は今ひとつだったことが、その後の自民党凋落に繋がるわけですが。そう考えてみると、「長期政権」というのは、何か特別な事があったわけでは無く、社会的経済的に安定した状態になれば、国民の支持も手堅く続き、政権運営も安定してくると言う事なんでしょうね。実際安倍政権の最大の功績は、完全失業率を下げて、就労人口を増やして、お金が社会を循環する仕組みを活性化させたことだと思うし。
「長期政権」がある一方、「短命政権」もあるわけで、その最短記録は細川政権の後の羽田政権(64日)で、これは細川政権辞任の後社会党が離脱して崩壊したもの。自民党政権でも、宇野内閣はその前からのリクルート事件や宇野総理の女性スキャンダルなどもあり、69日で退陣。それらは極端としても、佐藤内閣から直近の安倍内閣までの顔ぶれを見ていると、最低でも2年位は内閣が存在していないと、その内閣での状況が思い出すことが難しい。そう考えると、小泉さんの後、安倍総理が持病のため1年で辞任した後は、猫の目のようにほぼ1年ごとに総理が替わり、さらには民主党政権時代になったり、リーマンショックや東日本震災に原発事故もあり、21世紀に入ってからの日本という国は、落ち着く暇も無く政権が変わる中、様々なトラブルに見舞われてきた時代で、いい加減国民もつかれてしまい、比較的まともそうな安倍政権ならまぁ良いか、みたいな印象も長期政権に繋がったのかも。でも、その「安心感」という派、一般の生活にしたら重要なわけで、やはりそう言うものをそれなりの数の国民に意識させないと選挙に勝てないのだから、批判も多い安倍政権ではあるけれど、やはりそれなりに評価されて言い部分も多いと言って良いのでは。
実際に社会を回して運営していく責任は内閣にあるわけだから、そう言う意味では与党の責任も大きく、そこに厳しい目を向けることは重要。一方で、野党としての仕事もそれと同じくらい上ようなわけで、与党の提案に足りない部分を補い、余計な部分や無駄な部分は整理させ、100%では無いにしても、お互いに妥協できるような70%、80%の内容の政策を包める努力をすることは、野党も同じ。そう言う意味で、国民が政治に不満を感じているときには、多くは与党の責任ではあるけれど、野党側にも同じく責任があることは忘れちゃいけないと思うんですよね。それが、今の野党はとにかく文句を言うだけで、必要な仕事をしない。結局は、安倍・福田・麻生政権で自民党への指示が下がり、とにかく自民党に文句を言っていれば国民の支持が得られて政権奪取まで出来た「成功体験」が未だに忘れられないとしか思えない。あの時は、それも一つの方法だったかもしれないけれど、結局は一度騙された国民はもう騙されないし、それは今の与党支持層があの時の経験をして不満を抱えている、50~20代に大きいと言う事を、先ず理解しないと。結局、そう言うことが出来ないから、この細野氏のように野党の枠組みに不満を感じて与党に入り、それ故にやりたい行動が可能になり、これまで見られなかった資質が発揮されるのは、政治の大きな皮肉にも感じます。これまでの経緯から、細野氏がこれから自民党内で活躍できる機会は、なかなか厳しいと思うし時間も掛かると思うけれど、何か触媒のような存在になれば、一気に彼の仕事も広がりを見せて実現していくかもしれない。以前は散々批判していた議員さんだけれど、今は結構期待している一人でもあるので、是非年内あるいは来年に予想される選挙にも勝ち残って、それなりの地位を目指して欲しいです。
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