2020年9月21日

バズるということ

 山陰地方の醤油メーカーが、twitterでバズった件の記事。この顛末は、TLがこの件で賑やかになりつつあったときに、私も観ていて知っているんですが、正直twitterのあるあるではあるけれど、毎回こうなるというわけでも無いのも事実。今回は、「40人もいてバズっている」という「上司」の世間(ネット?)離れしたコメントが受けて、その後指数級数的に拡散したんだけれど、一つはそう言う何か「面白い」「ネタになる」要素があるかという事と、それを面白いと思ってリツイートなりした人からの繋がりが、それなりに広がるくらいの幅があるかという点。

PPAPのピコ太郎が一躍世界的ブームになったのも、有名人であるジャスティン・ビーバーが紹介したことで、一気に拡散したからというのは有名な話。そういう、インフルエンサーの目にとまる、目に入ることはなかなか難しいけれど、インブルエンサーでなくても、ちょっとした切掛で広がる=バズる事は、最近結構増えてきたような気がします。それだけ、何かネタになることを探している人が増えているのか、ユーザーが増えているのか、そこまでは分からないけれど、でもそれって良くも悪くもtwitterやSNSが社会インフラとして浸透してきていることの証拠でもあると思いますね。

今回は好意的な反応であったけれど、ネット時代では非好意的な反応や敵対的な反応もあるし、むしろそっちの方が多いくらい。特に政治系の発言に関しては、右派・左派、殴り合いの喧嘩みたいなやり取りが日々繰り返されているんだけれど、その問題の一つは「相手の言うことを聞かない」事だと思う。公の場に何かコメントを書き込むという事は、どうしたってそれを観た人から何か反応が生まれるもの。そのまま流していくのが普通かもしれないけれど、何か一言言いたい人は幾らでも居るわけで、しかもそれがいつも好意的なものとは限らない。さらに言えば、それが身内とか知り合いからの反応ならまだしも、見ず知らずの人からいきなり厳しい意見とか書き込まれたら、「えっ?」となるのは普通でしょう。そこで、なるほどと理解出来る程度の言い方・無いようなら良いのだけれど、中々そういうわけにはいかないのがネットの世界。さらに、多くの意見はいきなり頭に血が上るような書き方言い方内容だったりするわけですしね。

そんなことが良く表されているなぁと思うのが、このネット界の有名人お二人による対談(前編後編)。何か、最初から予想された内容で、まぁだからこそこの人達の仕事も成立しているのかもしれないけれど、何かジャーナリストとか新聞記者としての立ち位置というよりも、何か絶対的な存在の視点みたいな感じで物事を論じているのが嫌だなぁ。ジャーナリストなら、多少は自分の主張も含めた批判は蟻と思うけれど、新聞記者の場合はまずは「事実の報道」であり、そこに味付けした記事は「自分の主張」になると思うのだけれど。考えてみたら、この人達の仕事というのは、別に「真実を伝えること」では無いんですよね。言い方は悪いかもしれないけれど、ネットで有名になり、自分の名前や会社が売れて、さらには自分の商品(書籍とか映画とか新聞とか)の売上げが上がればいいわけです。となると、編に正しい道を行くのでは無く、とにかく良くも悪くも話題になる方向に行く方が、今は利益が有る話。そんなことを考えながら観ると、何となくそう言う道筋というか、背景が透けて見えてしまう。だからこそ、醤油屋さんのバズりが凄く新鮮に且つ爽やかに感じるんだろうなあ。

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