2020年8月23日

短命野党

総理の在任期間が最長記録を達成しようとしているのとは反対に、その期間における野党勢力はまさに「七転八倒」というか「支離滅裂」というか、一度は与党政権を担うまで成長(集合?)したのに、あっと言うに分裂して、その後も化学反応みたいにくっついたり分離したり又くっついたりを繰り返しています。2009年の民主党政権誕生の時には、「これで日本にも本格的な二大政党制が生まれる」と、大いに持てはやされたものですが、結局3年余りの民主党政権後に自公政権に戻ると、そのカウンターパートでもある民主党はどんどん分裂していくだけに。

今回、現立憲民主党と現国民民主党が解党した後に、合流して新党「立憲民主党(予定)」を立ち上げる予定なんですが、国民民主党側が別新党を立ち上げる等の動きがあり、かつ立党において最重要項目でもあるだろう、党の要綱がまだ決まっていない状態で、全くメディアも関心が無さそうな雰囲気。そりゃそうですよね、自公政権のここが悪いから、新党ではこう言う事を目指していると言いたいのに、その「こう言う事」が全く分からない・決まっていないのだから。しかも、「原発ゼロ」とか言うのは良いけれど、それによって大きな影響を受ける電力労連からは、国民民主党側の新党を支援すると三行半を出される。最大の支援団体である「連合」は立憲民主党を支持するといっているのに、その配下の組織では反対する所あり、そりゃぁ自分達の意向を反映させたいが為に送り出している議員なのに、その議員がそれとは相反する目的の党に入るのは納得出来ないだろうし。と言うか、以前も書きましたが、少なくとも今の安倍政権になり、雇用率は上がっているし最低賃金も上がっているし、給与のアップも首相自ら企業に要求したりしていて、よほど与党の方が労働者の見方に見えるのだけれど、何故彼らは反対する政党を支援するのか。

そんな状況が、政党支持率とか実際に連敗続きの選挙結果にも表れていると感じます。組織としては、こちらを支持していても、実際の生活を見ると彼方の方に恩恵があるとなれば、そこは個人が投票する選挙では、票は大きく流れるでしょうし。それでも、経済的にまだまだ満足出来る状態に無いと感じるところが、内閣支持率や政党支持率に反映されているんだろうけど、それってあくまで与党に対しての期待値が高い余りの不満票であり、野党に対しての期待値に繋がっていないことが野党にとっての最大の問題点。その理由は、やはり野党は与党を厳しく攻撃をするけれど、与党に対してより良い対案なり行動を一向に見せてくれないから。特に個人的に思うのは、国会とか委員会で野党議員が言葉激しく与党議員だったり、官僚を責め立てるけれど、あれってサラリーマンにすると上司とか取引先から、いわれの無い要求を突きつけられて責められているシーンに凄く被るんですよね。あと、野党お得意の「なんちゃら追求チーム」で、官僚を呼びつけて責め立てるのも、クライアントに呼び出されて無理難題言われていたり、下請けが親会社から無理なコストダウンを要求されているような、そう言うシーンしか浮かばない。

いつも思うのですが、相手の悪い事とか間違っていることを指摘するのは正しいと思う。でも、それには明らかな理由があって、明確な根拠を沿えて、かつ相手を論破できる説明が出来なければ、相手だって無意味に従うわけじゃ無い。何年も前のことを、未だに繰り返して、しかもその根拠がその何年も前の話を又持ち出していたのでは、もう壊れたレコード以前の話じゃないかと。その為に、支持率が伸びず党勢も停滞したままで、その劣勢を回復するために考えた手段が「合流」というのでは、そりゃぁ回りはしらけるでしょう。例えば「この経済危機を回避するために、消費税を0%にし、その分所得税を贅沢税に改めて、富裕層から厚く徴税する」みたいな事を第1目標に定めて合流作業をしたとしたら、そりゃぁ今の何倍もの支持が集まると思いますよ。でも、冷静な国民は、民主党の時も同じ事を言って結局何も出来なかった訳で、その時のメンバーがそのまままた集まっているのだから、結局美味しいことを言うだけなんだろう、と思うわけです。その壁を払拭する努力をすることも無く、外から見ても自分達の党利党略優先で進める様子に、多分多くの国民は呆れていると思う。結局川を転がる石が、互いにぶつかり合って、どんどん小さくなって最後は砂になるように、何処かで踏みとどまる努力をしない政党は、どんどん分裂して矮小化していくだけなんだと思いますね。まぁ、これまでの歴史がそうだったし。

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