レジ袋が有料化されて一月が過ぎましたが、とある調査ではコンビニ利用者の7割以上がレジ袋自体をしているという記事。有料化以前は3割が自体をしていて、有料化でそれを6割まで伸ばそうというのが環境省の目標だったのが、早くも大きく目標達成という「嬉しい(?)」成果が出ている様子。
有料化によって、コンビニのレジでの手間数が増えて混雑したとか、以前のような「衝動買い」で荷物が増える事を嫌がり来店機会や売上げが減ったとか、批判やマイナス点も多い半面、やはり有料という部分が大きいのか、予想以上にレジ袋不使用率が上がっていて、そこはビックリ。ただ、某テレビ番組に出演した小泉大臣自身が言っているように、このレジ袋有料化で実際にプラスチックゴミ削減に貢献する度合いは僅かであり、どちらかというと消費者の「意識改革」の切掛にしたいというのが本当のところらしい。
本当に改革をするのであれば、やはり一番影響の大きいところを狙うのが本来の方法であり、それは魚魚危惧とか、マイクロプラスチックとか、実は手を出しにくい部分でもあるんですよね。極端な話、環境破壊を止めるために、合成繊維は使用するな、人工芝は全て天然芝に変更しろ、漁業危惧は全て天然素材で作れ、プラスチック容器は全て自然に分解する素材にしろ、みたいな事を言わないといけない。そんな中で、印象的でインパクのある所という意味で、今回「レジ袋」が有料化されたんですが、その使用率削減よりも、個人的には「それで、やったつもりになる」事が危険だと思う。少し前の、太陽光パネルを設置することが正義であり環境に対して必要十分な対応、みたいな美しい誤解というか言い訳というか、それがそのまま正義として社会に浸透してしまい、決壊までは環境破壊だったり、年間1万円近く支払っている再生エネルギー用の追加料金だったり、本当に必要なところに必要な対策が取られているのと疑問を持つ人は少ないと思う。
「意識改革」をするためのショック療法という意味では、レジ袋有料化にもそれなりに効果があるとは思うけれど、結局それによって多くの消費者が不満を感じつつ、でも「言われたことをやってんだから、問題は解決してるよね」と、免罪符みたいな意識も持ち始めることが問題になる思うなぁ。アメリカなどでは、有料化が見直されているというニュースもありますが、可能であればもう暫く継続したら、「有料化は事業者の判断」として、実質レジ袋有料化を止めて、「その意識改革を次のステップへ」として、さらに効果的な環境対策を進める切掛にするべきでは。そうすれば、小泉大臣の失策もカバーされるし、国民もそう言う背景は知りつつも再び利便性が戻ればありがたく思いつつ、以前よりは環境を意識するようになると思うし。その上で、コスト高な再生可能レジ袋を使用している企業には、それをカバー出来る程度の「補助金」とか「支援金」を出して、そう言う活動を継続する動機付けも必要。つまり、「有償化」という罰則で消費者を律するのでは無く、「補助金」という報償で企業の方向性を付ける方が、誰にとっても前向きな考えだし、その方が受け入れやすいのでは無いだろうか。
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