「ノストラダムスの大予言」の著者、五島勉死が6月16に90歳で無くなっていたことが分かったという記事。「ノストラダムスの大予言」を記憶していて、当時の終末感を覚えている世代は何歳くらいだろうか。この本が出版されたのは昭和48年(=1973年)で、そこから大ブームになったんだけれど、今の年齢だと55歳以上位なら記憶しているのかな。出版された1970年代に一度ブームになり、その後1990年代に入って、「1999の年」だという事で、再びブームになった気がする。
結局、1999年7月になっても恐怖の大王は降ってこず、でも確か、その直前に北朝鮮が日本列島越しのテポドン1号を発車して、一時この「恐怖の大王」は「北朝鮮のテポドンだ」という話しも囁かれたんじゃ無かっただろうか。2000年に入って、「いゃ、あれは解釈の違いだみたいな感じで暫くブームが続いたけれど、暫くして聞かなくなりましたね。確か後藤氏は、その後も幾つか予言ものみたいな書籍を出したと思うけれど、何となく消えてしまった話だなぁ。
当時のノストラダムスの予言は、日本への原爆投下を思わせる記述(解釈?)とか、それらしい話が幾つかあって、結構説得力はあったんですよね。ただ、科学的な裏付けが有ったわけでは無いし、期待値というかブームの大きさも合ってその反動は大きく、1999年7月が過ぎて(確か昔と今の暦の違いで、実は10月だという話も出たんじゃ無いだろうか)、さらに当時は「2000年問題」という、より現実的で大きな問題処理を抱えていたときだから、そっちの方が大騒ぎになって、2000年問題も実は恐怖の大王だと言われたような記憶も...
90歳までご存命だったとは知らなかったなぁ。本を書かれた以上、ご本人もそれなりに確証というか理由はあったんだろうけど、良くも悪くも日本を大騒ぎに巻き込んだ一人であることは間違いないですよね。この時に醸成された終末感というか、オカルト的なものに対しての何となく信用してしまう日本人みたいな感じが、その後のオウム真理教のサリン事件とか、物より人とか、何か精神的な部分重視に傾倒していく一つの切っ掛けになったことは事実だと思う。それまでの、高度成長がバブル崩壊で壊れて、次に何か支柱になるものを欲していた時期とも言えるんだけれど、ちょっと余りにタイミングが良すぎた嫌いもありますよね。実は、それが「恐怖の大王」だったのかもしれない。合掌。
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