2020年6月17日

抗体保有率

東京、大阪、宮城で感染率を調べるために実視された「抗体検査」の結果が発表されて、東京が0.1%、大阪が0.17%、宮城が0.03%と、それぞれ以外に低い事が分かってちょっとビックリ。この割合で計算すると、東京は約14,000人、大阪は約15,000人、宮城は約690人が予想感染者数ですが、PCR検査での陽性者数は、東京:約5,600人、大阪:約1,800人、宮城:約90人なので、3~7倍の差があることになります。一方で、PCR検査によって発見された陽性率を計算すると、東京:約34%、大阪:約5%、宮城:約2.7%と、これもばらつきが。

これをどう評価するのか、素人には難しいのだけれど、今の所新型コロナウイルスの抗体は、一定期間後に消えてなくなるとも言われているので、実際に感染した人の割合は、もう少し多いのかもしれませんね。それでも、1%と言う事は無いだろうなぁ。精々0.数%位の感染率と考えるのが相当かも。只、勘違いしていけないのは、それは新型コロナウイルス自身の感染率というよりも、マスク、手洗い、うがいなどの対策を取った状態での感染率だろうから、油断すると一気に蔓延する可能性はまだあるわけで、その点は注意しないと。ただし、普通の風邪やインフルエンザ同様の対策をしていれば、十分に安全と言えるけれど、ただ、だから取って夏にマスクというのは結構厳しいし、そこは季節によって有る程度安心出来るくらいのエビデンスが欲しいところ。

幾つかの記事でも指摘されているんですが、どうも先進国というか開発されている国では感染率が高くなり、中進国あるいは開発途上国では殆ど感染が広がらない。何か社会的インフラが影響しているんでしょうか。例えば、下水道設備が完備していると、逆にそこから感染が広がるとか。そう考えると、やはり日本の特異性が何故なのか、その理由が不思議な事は変わらないのですが。ただ、「集団免疫獲得」という、当初の戦略は無理そうな気がしますね。第2波、第3波が何時どの様に来るのか分からないけれど、その時には今回と同じような厳重な対策が必要になることは覚悟しておかないと行けないかも。それでも、今回の知見を生かせば、例えば軽症者や無症状社は最初からホテル等に隔離して、重篤者用のリソースを開けておくことで救命率を高める事は今回よりも迅速に対応可能になるだろうし、治療方法にしても、未だ決定打は無いけれど、今回の手探り状態よりは進歩していることは期待出来るだろうし。

まだ東京は陽性者が増えたり減ったりしていて落ち着かないけれど、全国的には徐々に以前の「日常」が戻りつつある今、やはり色々なデータを再度精査して感染の状況を検証したり、当時は時間が無くて出来なかったこと等の対策(マスクとかガウンとか)を今から進めておくべきだし、そういう所に政府もお金を出して対策としてのデプスを準備してほしいですよね。個人的には、第一段階の武漢型のウイルスは水際で止めて一旦収束したけれど、その後欧州からの帰国者が持ち込んだ欧州型のウイルスが、今の感染拡大を招いていることは遺伝子解析などからも確実な様子。人の流入を止めるのは難しいところもあるけれど、そう言う法整備も進めないと、次回も今回の様に後手後手に回ったら大変。それこそ、そう言う検証活動にも、しっかりと人とお金を付けて進めて欲しいですよね。


0 件のコメント:

コメントを投稿