仕事でもプライベートでも、ビデオ会議利用が普通になってきた現在。それまで仕事などで使っていた一部の人を除けば、そんなに一般的には馴染みは少なかったと思うのだけれど、ここ人輝二月くらいの間にあっと言う間に普及をしていて、その適応力というか応用力にはちょっとビックリしています。まぁ、30代くらいよりも若い世代は、TikTokのような動画系アプリを普通に利用しているから、抵抗感というか違和感が少ないというのもあるんでしょうけど。リモート中継を多用せざるを得ないテレビ番組なんかも、以前のように単に画面分割するだけから、ワイプを工夫したり、昨日はそのワイプの回りにフレームを付けたりして、「あぁ、苦労はあるんだろうけど新しい発想にも繋がりそう」と、ちょっと未来を見た感じ。
そんな日常にも浸透しつつあるビデオ会議なんですが、唯一不満に感じるのは通信により発生する「遅延(Delay)」。まぁ、以前のような専門家による中継でも、どうしても中継経路によっては遅延が発生するわけで、昔の海外中継、いっこく堂のものまねでも有名な、画面と音声がずれるようなことは無くなってきたけれど、リアルタイムの会話などの場合は、こちらから向こうに音声が届き、向こうからこちらへ音声が届く、どうしても物理的な伝送時間の関係からコンマ何秒の遅延が発生してしまいます。プロが利用するであろう専用回線利用の中継でもそうだから、普通に公衆回線というか電話の回線でのリモート参加だと、コンマ何秒が1秒位になったりする。とある漫才番組で、リモート接続同士のコンビが漫才を披露していたことがありますが、それぞれ遅延が発生するからどうしてもテンポ良く話が進むと言う事はない。昔の、人気が出始めた頃のオードリーのような掛け合いなら逆に自然にかんじるのかもしれないけれど(笑)。漫才だけで無く、会話するときにも相手の間が読めないので、どうして相手の話に被ってしまったり、やり取りが不自然な感じになったりと、ちょっと問題です。
ふと思ったのが、低遅延と言われている5Gのネットワーク利用だったら、このようなちぐはぐさは改善されるのだろうか。5Gと言っても、これまでの4G迄の技術と違ってデータが時間を止めて伝達するわけではなくて、多分データ転送量が大きいので、これまでよりも効率的に一気にデータ転送が出来るから、遅延が発生しにくいという意味だと理解しているんですが、そうだとすると話の長い人の中継とかだと、これまでと同じように会話がちぐはぐになるのだろうか(笑)。まぁ、リアルに同席してのこれまでの会議などでも、相手の話に反応するとか会話に割って入るとか、そう言うタイミングが必要な場合は、相手の発言終了を待って実行すると間に合わなく、話の調子とか相手の表情を見ながら、ワンテンポ速くアクションしないと、上手く次に繋がらない。それがビデオ会議の時は難しいですよね。幾ら参加者の顔が画面に分割して表示されていても、そこから相手の状況や雰囲気を読み取るのは大変。仮に使用するカメラが4Kとか8Kの高解像度になったら、少しは良くなるかもしれないけれど、それでも「雰囲気を感じながら会話する」みたいな事は無理なんじゃ無いかなぁ。
そのうちに、バイタルセンサーと連動して、相手の血圧とか心拍数とかをモニターしながら、相手の感情みたいなものが画面上の写真の下に表示されて、それで「あっ、段々エキサイトしてきた」とか「あまり気乗りしてないない」とか、そんな「見えない部分の見える化」手段が登場するんじゃ無いだろうか。リアルの会議でも、例えば腕を組みだしたら拒絶の印だとか、足を頻繁に組み替えるのは集中力が切れてきた兆しだとか、そんな「感情バロメーター」みたいなものもビデオ会議のオプションで欲しいかも。でも、そんなものが実用化されたら、実はサボりながらビデオ会議に参加していることも一目瞭然に可視化されてしまうのも困るなあ(マテ)。でも、この反応の遅延問題が解決されたら、本当にリモートで殆どの作業が出来そうですね。
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