2020年6月23日

5G活躍の舞台

次世代通信基盤の5Gに関しては、まだ普及も進まないし、その高速性低遅延性を生かした活用方法も「これ」というものが感じられないのですが、そんな5G普及に役立つかもしれない、携帯各社とプロ野球球団提携の記事。Softbankは、まぁ以前からやっているから不思議は無いけれど、auがDeNAと、docomoが阪神と、というのはちょっと以外。勿論、プロ野球球団は12球団有るから、さらに他の球団とも提携を進めるんだろうけど、球界盟主(?)の巨人としては、ライバル阪神との相乗りは出来ないし、Softbankも日本シリーズのライバルだから、ここはauとの提携を模索するんだろうか(笑)。

5Gを利用した映像配信ビジネスというのは、今の4Gでも中心になっているビジネスモデルで、それ自体に新鮮味は感じられないけれど、5Gになって特にスポーツ配信が有利になってくるだろうと感じています。その理由は、5Gになることで、試合中継の他視点中継が可能になるから。スポーツの醍醐味というのは、やはり目の前で生の試合観戦をすることだと思うけれど、種目や会場によっては、見えづらい場合も多いし、実際ライブ観戦よりはテレビ中継の方が良く見えるし面白かった、という場合も少なく有りません。特に何代もカメラを設置できるプロ野球とかJリーグ等は、全体を俯瞰する映像から、バッターや野手に寄った映像に、ベンチ内からスタンドの様子とか、いろいろな視点の映像が切り替わりながら提供されて、それは正直ライブ観戦では出来ないメリット。只唯一の難点は、その切替はテレビ局が行うために、自分の希望通りでも無い事かな。

DVDが発売開始されたときに、映像の中でカメラを切り替えて自分の好きな歌手だけ見るとか、似たような機能が提供されたんですが、そんなに普及しなかったのは切替操作が途中では面倒だったり、やはりその分の映像をメディアに入れ込むのが大変だったからかなと推測します。その点、5Gで多数のカメラ映像を平行して配信して、切替や組合せはユーザー側で出来るなら、そんなに負担にならないんじゃ無いかと。そんな中でも、中継ノウハウがあるプロ野球は有利かもしれない。サッカーも同様だと思うんですが、広いフィールド全体を俯瞰する画と、ズームして特定の選手やプレーを拡大する組合せは、テレビ中継を見ていても面白いと思うし。あと、フィールドの広さも重要ですよね。プレーの速度が、例えばバレーとかバスケのように狭いエリアでの切替はスピードが早すぎて、個人が手元で切り替えるのはなかなか難しいけれど、野球とかサッカーだとボールの移動速度に合わせて自分子のみの画に切り替えるのはそんなに大変じゃ無いような気がするし。

そう言う意味では、フットボールも5Gにフィットしたスポーツだと思います。それはNFLや米国カレッジの試合中継を見ていると一目瞭然。唯一残念なのは、アメリカでは普通に使われているSkyCamが、多分日本では使えない(コストや設備の面で)事かな。ドローンを利用出来たら同様の映像が可能だと思うけれど、試合中に使用するのは安全面とか色々な理由で難しいだろうし。ただフットボールの場合、一つのプレーが終了して、次のプレーが始まるまでの間に、最短で25秒、普通なら40秒の間隔があるから、その間にそのプレーをリプレーするという「楽しみ方」があるわけで、それを上手く組み合わせることが出来たら、ライブでの楽しみ方も変わりそうな気がしますね。残念ながら、日本の試合会場は設備が十分とは言えないので、試合会場でプレーを見たら、直ぐに手元のスマホでいまのプレーを多角的に再生して観るとか。回線速度や機能が向上すると、色々と応用範囲も広がるわけですが、ただ肝心のカメラの設置と配信に至るまでの回戦やサーバー等の設備とか、そういう部分の準備が大変そうで、実現のネックになりそう。

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