2020年5月7日

点字タブレット

IT Media山根康宏氏の記事から、韓国で開発中という「点字タブレット」について。あー、良いですねぇ、このアイデア。記事では、点字を「表示」する、ピン部分の駆動方法が書かれていないけれど、どうやって居るんだろうか。それなりの速度で上下運動が可能で、かつ上に上がっているときは、指でなぞられても沈まないくらいの、固定力も必要だし。

私の同期入社した中に、目の不自由な人がいて、研修の時に一緒になったことがあるんですが、その時に見た点字でメモする動作が今でも忘れられません。研修なので、一人一人発表するんですが、最前列に座っていたその方は、私が発表しているときにその内容をメモしている。普通なら、ノートに要点を記載していくところ、その人は穴の空いた点字用のテンプレートを利用して、猛烈な勢いで点字でどんどんメモをしていく。隣に知り合いの人が座っていて、例えばプレゼンでグラフとか図式を表示すると、その内容をその人が説明して居て、多分その内容もどんどん点字でノートに「書き込んで」いくのは、何か高速のインパクトプリンターが印字している様子を見るよう。

で、私の発表が終わると、いの一番にその目の不自由な方がコメントしてくれて、しかもその内容が非常に好意的な内容だったので個人的には凄く嬉しかったのですが、あの時代にこのタブレットがあれば、もっと違っているんだろうなぁ。因みに、その方は、今や世界的に有名かつ活躍されるエンジニアなんですが、入社時のあの時のイメージを思い出せば全く不思議は無い。この人の例を見るまでも何、何か成功する人、成し遂げる人っていうのは、勿論何か幸運とか恵まれていたことと、そう言う要素もあるだろうけど、やはり努力した分そう言うものを手繰り寄せることが出来るんだなと改めて感じます。実は、同じく仕事をしていた別のエンジニアさんは生まれながらに耳が不自由な方でしたが、こちらは「コンピューター」の画面とキーボードがあれば、「会話」は普通に可能な訳で、ある意味情報化時代がぴったりな人。ご両親が子供の頃から将来の事を考えて、徹底的に英語の読み書きを教育されたということで、英文メールはネイティブ以上の人。ネットワークとかメールというツールが、まさに武器になったケースですけど、この点字タブレットはネットにも繋がるそうなので、同様に目の不自由な人の武器になったら嬉しいですよね。

そう言う意味では、例えばLINEとかtwitterとか、テキストベースの「会話」が普通に利用されている今、スマホのアプリと連動して、その内容をこの点字タブレットで表示出来、点字で入力した文章がスマホに転送されるような機能が可能になれば、さらによさそう。ただ、最近では動画ベースのコミュニケーションが多くなってきているので、そういう部分は何か工夫が必要になりそうですよね。将来的(未来的?)には、スタトレのラ=フォージ少佐みたいに、カメラと視神経を直結するような技術まで待たないと、やはり映像とかを認識出来る方法は無いのかなぁ。何年何十年掛かるか分からないけれど、この点字タブレットが、そういう技術に繋がる一歩になる事を祈りたいです。

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