2020年5月24日

同根問題

「テラスハウス」に出演していた女子プロレスラーの木村花さんが無くなったというニュースが、昨日決行大きく取り上げられていて、全くテラスハウスも木村さんも知らない自分は「何があったんだろう」と思っていたんですが、どうもテラスハウスの内容でSNSでかなり酷く誹謗中傷されていたらしい。報道には出てこないけれど、推測するにその誹謗中傷に耐えられずの自殺なんだろうかと思うところ。

このニュースを聞いて思ったのが、結果として発生した事例は異なるものの、先日の検察改正法案反対のトレンド騒ぎと、根に有るものは同じなんじゃ無いかと。つまり、不特定多数がほぼ制限の無い状態で感情を発露すると、一つ一つは単なる書込小さなものなんだけれど、それが何かの切っ掛けで一時期に大量集中すると、意図しない圧力に変化するという事。検察改正法案に関しては、そのツイート/リツイート数の1/100とかそれ以下の参加者が、複数の書込を連続することで、恰も大きな意思があるように見せて、結果的にそれは成功したんだけれど、それって「逆同調圧力」というのか、少数の意見を多数の意見に見せるような「欺瞞」に近いものが発生したと言えると思うんですよね。で、今回のテラハの件は、匿名性が理由なんだろうけど、普段なら思っても外に出さないようなことを、ついSNSで同じような意見なりコメントを見て触発されて、気軽に書き込んでしまい、それが何かの切っ掛けに大きなトレンドになってしまうのは、前者の見た目は爆発的なトレンドが、実は極々少数の人が作ったものと似ている気がする。

その原因というか、そう言うことが発生する理由・原因は幾つもあると思うんですが、やはり最大の理由は「SNSの手軽さ」だと思うんですよね。簡単にIDは取得でき、実名が開示されているわけでも無いから、つい自分は隠れていて分からないと思い、書込の閾値も低くなって、有ること無いこと思いついたことをぱっと書き込んでしまう。しかも、それが実は自分の周りだけに公開されているつもりが、世界中に公開されていることを知らないものだから、知り合い数名に対して自分が感じた陰口を書いたつもりが、実は世界中に広まっていて、しかも隠しておきたい本人にも届いてしまうと言う予想外の結果が生まれたりします。SNSなるものは、コミュニケーションツールというか、意思公開ツールな訳だから、それなりに責任も自覚も必要だと思うけれど、まだまだそう言うリテラシーは低い。だから、面と向かってなら絶対に言わないようなことも、平気に気軽にSNSには書き込んでしまう。そう言う状況を理解して、認識した上での書込に対しては、正々堂々と議論なり対話なりすれば良いと思うけれど、殆どの書込はそんなことを想定していないから、何か騒ぎになる炎上すると予期していなかった人が逆上してしまうことが多々あるんですよね。

言い方は悪いかもしれないけれど、SNSのトレンドは「無秩序な発露」であり、何らかのサンプリングには利用出来ても、それを利用して民意であるとか、選択する行為の基にするべきじゃ無い。議員選挙とか、あるいはリコールの署名とか、投票者が特定出来る方法を用いて個々の意思を確認しているから、それは「民意」と解釈できるわけで、そう言うものが無いSNSの結果を「民意」とかに当てはめるのは冒涜だと思う。例えば、マイナンバーと紐付けされて、発言者の特定(個々にという意味では無く、その資格があるという意味で)と、発言の適切性(複数投票の禁止とか)が担保される方法であるなら、SNSでも構わないと思うし、それが最近言われている「ネット投票」とか「リモート投票」への路になると思う。同様にして、同じように無責任な批判に対しても、それは無視するなり、行為自体を禁止すれば良いと思う。色々手続きとか費用とか大変だと思うけれど、有名人の人は「有名人税」なんていわずに、どんどん訴訟とか公開議論とかして、ある意味ネットリテラシーの教育というか成長させることが必要な気がする。路で大声で騒いだり、罵詈雑言を叫んでいれば、それは注意もされるし場合によっては警察が呼ばれる場合が有るわけで、何て言うのかネット道徳というのか向上心というのか、どちらも根は同じ、そう言うものの問題のような気がします。

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