2020年5月9日

厳しい現実

新型コロナウイルス対策で、他国特に韓国の対応を見習えという話は今でも多くて、勿論良いところは学べば良いけれど、日本とは社会情勢も異なる国で成功したから日本でも有効とは限らない物。実際、韓国の場合は隣りの北朝鮮と戦時中ということもあり、国民層番号制があるから個人の行動履歴も取得できると言う所まで走っていました。で、今回この記事を読んで、さらに戦時体制にある国のある意味厳しさ、すさまじさみたいなものを感じました。

記事前半の「住民登録番号」の話や、それによって行動だけで無く購買履歴まで管理することで、マスクの取り付け騒ぎみたいな物も発生しなかったことは、ある意味常識。10年?位前に、韓国のPC業界の話題が色々伝えられたとき、「PC房(PCバン)」も伝えられて、その後日本でも似たような感じの「ネットカフェ」が今では普通に見られるようになりました。ただ、韓国の場合は、利用するには先の「住民登録番号」を入力しないといけなくて、利用履歴まで収集されてしまう。確か、ネットでの書込などもこの番号が前提なので、結構簡単に個人特定までできてしまうんじゃ無かったかな。中国も同様ですが、それと同じくらいの「管理社会」であるのが、彼の国の状況。まず、これを日本で実現するには、多分あと100年位国会で騒いでも無理だと思う。

今回ちょっとビックリしたのは、2ページ目に記載されている「徴兵制」からの話。韓国は日本の志願制ではなく、国民全員が2年間の兵役義務がある「徴兵制」を強いている国。ただし、健康とか何らかの理由で徴兵されない、出来ない場合もあり、そう言う場合には社会的な奉仕作業を代わりに行うみたいな話は聞いたことがありましたが、それが今回書かれている「社会服務要員」とか「公保医」という人達なんでしょうね。一寸意味は違うのかもしれないけれど、日本の自衛隊や米軍で言うところの「軍属」的な立場なんでしょう。日本だと、基地での作業などの為に雇用される民間人が相当するはずですが、そう言う立場の人を借り出して、感染症対策の最前線に送り出されていたという話。日本でも、自衛隊が災害派遣の形で出動して、Diamond Princes号は有名だけれど、それ以外のホテルでの滞在中の支援などをやっていたけれど、韓国ではああいう作業を準徴兵されていた人達がになっていた事は初めて聞きました。

これを日本に当てはめると、先ずは今の自衛隊組織を改編してというのはなかなか無理がありそう。強いて言えば、予備役招集という方法もあるかもしれないけれど、これもどれだけ「緊急事態」と判断するか、法的にも難しそう。市民ボランティアを養成するとしたら、こちらはリスクが大きすぎる。元入り用関係者を集めてというのが妥当なところのような気もしますが、家庭を持っていれば子供の面倒をどうするのかとか、高齢で引退したのに医療行為が出来るのかとか、色々課題は山積みでしょうね。仮に、次の新型コロナウイルスの時にこの方法を適用しようとしても、一寸厳しいと思う。それよりは、人口比で見て韓国と同等程度の効果を上げた今回の日本の対応で、初動の移動禁止とか、軽症者・無症状者はホテル等に隔離して病院リソースを開ける等、改善することで次回はもっと適切に対応出来るはずな訳で、そういう部分の振り返りと次回に向けての対策を考えるべきでは無いかと思いますね。

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