新型コロナウイルス防疫のために、集団で集まったり密室空間に長時間滞留することを回避するため、ライブだとかイベントが軒並み中止、延期されている今。リモートでのパフォーマンス配信とか、リモート配信を組み合わせた配信とか、苦労しながらも色々アイデアを出して、個人レベルでもメディアレベルでも新たな可能性も感じるのは、ある意味光明かもしれない。その中で、一番大きな課題は、そう言う配信ビジネスで、どうやって収益性を上げていくかでは無いかと思うんですよね。
例えばYouTubeのようなプラットフォームを利用すれば、その再生回数などによって自動的に収益が得られるような仕組みはあるけれど、その為には登録ユーザーを増やしたり、再生回数を増やしたり、正直その配信内容の善し悪しとは別に、有る程度基盤の人気度合いをどう構築するかとか、幾ら面白い動画なりを制作しても、収益がそれなりに安定するまでは時間も掛かる。それでも、著名なYouTuberになれば、何億という収入も夢では無いのだけれど、それはかなり一握りの人の場合でもあるし、やはり継続して配信をしていかないと、なかなか固定客も付かない。その人の個人チャンネルみたいなものなら、それはそれで有りだと思うけれど、例えば何か単発のイベントを開催したいような場合には一寸不向き。
そんな中で、試聴している人が「投げ銭」をするというシステムがちょっと注目されている気がします。この「投げ銭システム」、結構昔から有る発想で一時試されたときもあったと思うんですが、当時はまだ電子マネーとかも無い時代だったから、今で言うところの「いいね」ボタンみたいなものをクリックして、その総数とか参加者数に応じて主催者から参加者にお金が渡るような仕組みが一般的じゃ無かっただろうか。それが今では、リアルに「〇〇さんに××円」みたいな投げ銭が可能になるような仕組み作りは可能だし、多分そう言うものが今後リモートイベントみたいなものと組み合わさって生まれてくるんじゃ無いだろうか。リモートパフォーマンスが、今までのストリートパフォーマンスみたいな感じで普通配信されるようになったら、それはそれで面白いと思うし、タレントの発掘という意味でも新しい可能性が出てくる気がする。
一方で「投げ銭システム」の場合、パフォーマンス中とかパフォーマンス後に評価されて対価が支払われるから、演じる方としては事前の予算計画が立てられないし、それ故に自分が思う内容よりは、より受けが良い内容みたいな、ちょっと方向性が変わってくる可能性もあるんじゃないだろうか。また、金額を決めての投げ銭なら別ですが、金額も含めて自由な投げ銭システムとなると、試聴する前の期待値と視聴中・視聴後の期待値の差が、投げ銭の額が大きく変動する可能性も。その当たり、パフォーマーの「名前」や「ブランド」以外の部分が厳しく評価されて、それはそれで意味のあるシステムになりそうですが、厳しさはこれまで以上でしょうね。その当たり、演じる側が耐えられるかという問題もあるかも。実際、こう言うシステムが定着するまでは、かなり低評価な実績が続くんじゃ無いだろうか。そういゃ、韓国だったか中国だったか、リモートのアイドルにプレゼント(≓投げ銭)をして気を引いてみたいなシステムがあったと思うのだけれど、やっぱりそっち系の内容の方が、この手のシステムの利用は一気に進みそうだなぁ。
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