2020年5月31日

クルードラゴン

アメリカの民間宇宙船打上企業スペースXが開発した、民間初の有人宇宙船「クルードラゴン」の打上が成功。2011年のスペースシャトル退役以来途絶えていた、アメリカ自身でのISSとの往復が11年振りに再会することに。なんと言っても、少し前までは国家的事業だった「宇宙船開発」が、民間企業での民営事業として可能になったわけだから、時代の流れは凄い。

スペースX自体は、すでに無人輸送機で実績があり、その技術を利用しての今回は有人打上。今回は宇宙飛行士2名ですが、定員としては7人分あるそうで、8月30日に予定されている次回は、日本人宇宙飛行士の野口聡一さんも搭乗予定。パイロットが2名とすると、5人単位での交替が可能になるわけですよね。これまでは、ロシアのソユーズしか手段が無くなっていたけれど、安全性とかリスク低減の意味でも、バックアップ体制として別手段が生まれたことは安心出来る事。

で、ここで気になるのは、日本の無人輸送機「こうのとり」の有人化計画は何時始まるのか、ということ。先日の打上でH-IIBの使用は終了して、次回からはより大型のH3が利用される予定だけれど、こちらはまだまだ開発途上。まずは無人機で実績を積んで、それから有人化が始まる訳だから、まだまだ時間は掛かりそうですよね。それに、うた上げるロケット部分だけなら、過去の積み上げもあるだろうけど、有人化となればキャビンの設計に地球帰還機の設計とか、新規の開発部分も多くなるわけで、それをどうするのか。多少は、アメリカからの技術導入は有るかもしれないけれど、それだったパッケージを買って来てぱっと付けるというわけにも行かないだろうし。

アメリカでは、現詰めん探査の再開も言われていて、そこには日本も参加するような意向も表明されている。それはそれで良いのだけれど、となると当然予算も分散してしまい、どれを優先するのかという話も。直ぐに生活とか経済に結びつく分野では無いだけに、今回の新型コロナウイルス後の社会がどうなるかで、かなり方向性が変わりそうな気も。個人的には、日の丸ロケットで日の丸宇宙船を打ち上げて、日本人宇宙飛行士が宇宙を飛ぶ姿を見てみたいのだけれど。

0 件のコメント:

コメントを投稿