2020年4月7日

避難先ホテル

都内の治療施設が満杯になり、強打される予定の緊急事態宣言から、軽症者や無症状社を都内や近郊のホテルやその他施設に移して、重篤者治療を優先する方針に転換する予定。その為の移動先の病院やホテルとして、APA HOTELが都内に8000室、横浜に2000室を提供し、日本財団は船の博物館付近や、筑波の施設跡地などにテント式の治療施設を自費で設置して、12000床程度の提供を発表。さらに、都内の東横インホテルが今日から軽症者の避難先として利用されるなど、近々で2000床(室)程度の準備が出来るの、感染者の80%位と言われている無感染者や軽症者がかなりカバー出来て、現存する治療設備を効率的に運用できるだろうし、特に疲弊している医療関係者に余裕が生まれることが一番大切じゃ無いだろうか。

先の武漢からの帰国者を受け入れた、ホテル三日月もそうだけれど、こう言う緊急時にどうしても不利になるような支援を要望されて、それを受け入れて協力するときの動機とはなんだろうか、と。一つは、例えばキャンセルが続いて空き室が増えているホテルとしては、その分部屋が埋まるというメリットはあるでしょう。でも、それによって風評被害は必ず何処かで発生するし、提供後の清掃作業など、多分それも含めて政府から支援はあるんだろうけど、一定期間空白期間が生まれる事も確か。また、ホテル三日月は、周辺に住宅地とか密集地では無かったと思うので、隔離する方もされる方も安心出来たけれど、APA HOTEL等は多分都内の密集地に立っているだろうから、一棟貸しであっても、周辺との調整も必要になるんじゃ無いだろうか。経営的にどうしても厳しくて、これしか生き残る手段が無いというのであれば、最後の選択みたいな事でやらざるを得ないかもしれないけれど、 APA HOTEL自体そんなに経営的に行き詰まっている事も無いと思うので、その動機については一寸不思議。

ただ、やはりホテル側と政府側との、ある意味信頼関係が無ければ、やはり頼む方も受け入れる方も難しいのでは。まぁ、APA HOTELは安倍総理と密接な関係にある、という話も有るかもしれないけれど、そんなことを言い出したら、どの人もそれなりに付き合いはあるし、政治家ともなれば色々な人や組織から支援を受けているだろうから、それなりに関係が構築されていて継続していることは普通でしょう。そんな中で、今回の様に自らにとっては不利になるかもしれないような提案を受け入れて貰えるのは、やはり親密でもあるだろうし信頼関係、というもう一つ別の要素が含まれる関係が存在していないと無理だと思う。それが個人的な物なのか、立場的な物なのか、そこまでは分からないけれど、よく調子の良いときにはちやほやしてくれるけれど、困ったときには一斉に友人が消えていく見たいな事があるけれど、それに近い物があるんじゃ無いだろうか。

関西の方でも、三木谷氏が自分が保有するホテルの提供を吉村大阪知事に提案したと言うけれど、それ以外にも幾つかの申し出があるらしい。困ったときに人を助けることは「当たり前」と言うのは簡単だけれど、実際にやろうとするとなかなかハードルが高いのも事実。それを、踏み越えさせる動機には色々あると思うけれど、困ったときにそう言う事が予想以上に見えてくる人・組織と言う物は、平時には見えないけれど、見えないところでそれなりのことを積み上げてきている証拠じゃ無いだろうか。今の安倍政権が満点なんて言うつもりは無いし、経済関係やその他の部分でも個人的に疑問を感じることは多々あるけれど、自分がこれまで見てきてある程度理解出来る政治組織としては、それらの平均点以上であることは確かでは。勿論、その平均点が100点満点で70点なのか50点なのか30点なのか、そこは議論の余地があるけれど。

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