2020年4月8日

緊急事態宣言発令

昨晩、安倍首相から今回の新型コロナウイルスに対しての「緊急事態宣言」が発令され、今日の午前0時から5月6日までの約一月間、これまで以上の移動自粛と一部休業要請等、より強い指導が可能になり、対象地域の7都府県(東京、千葉、埼玉、神奈川、大阪、神戸、福岡)の首長は、これから対策に追われることに。

日本の法制上、移動の強制的禁止とか事業や業務停止などは出来ないため、表向きは「要請」「指示」ではあるけれど、実質的には強制に近いもの。ただ、それを実際にどうするかどうかは、それぞれ本人の意思次第。「何故移動禁止にしない」とか「何故休業補償をした上で営業禁止にしない」みたいな意見も出ているみたいだけれど、それって多分初期の武漢のようなパニックを引き起こすと思うし、それによって都内の感染者が地方に分散して、地方に飛び火する気がする。今でも、感染者が少ない地方へ移動する人が多いのに、それが一気に加速するんじゃ無いかと。実際浜松でも、名古屋から実家に帰省した学生さんが感染していたわけだし。以前から言われているように、今回の新型コロナウイルスに対しての特効薬が今の所無い以上、重篤者には人工呼吸器などの機器を使うことで、軽症者には本来の自然治癒力でウイルスに対しての抗体を得て自助努力で回復するしか無い。その為には、いかに二次三次さらにそれ以上の感染伝搬を防ぐかに掛かるわけで、それを「移動禁止」という強制手段で実現するか、「強い自粛」という日本人らしい精神力で実現するかの問題では無いかと。

安倍総理の会見に対して、諸外国のメディアは一斉に否定的な記事を出したと日本のメディアは言っているけれど、それって「諸外国」と言いつつも、日本にいる「在日外国メディア」からの発信でしょ? かなりバイアスが掛かっている気がする。例えば、

  • AFPでは「欧米での都市封鎖(ロックダウン)とは程遠い」と書いているとの事だけれど、多分それはこの記事初めの"... but stopping short of the strict lockdowns seen in other parts of the world."の部分だと思うけれど、"short of..."をより程度が大きい表現の「程遠い」というの意訳のしすぎでは。「欧米での都市封鎖までは要求していない」とかなら分かるけれど。因みに、AFPの東京支社は、時事通信社の中にあるんですよね...
  • BBCでは「ドイツや米国は...強く批判している」と言ってます。BBCのサイトに、その記事は見つからず、でもポッドキャストがあって、インタピューなど配信していて、多分前半に登場した「Yoko Ishikawa (石川陽子?)一橋大名誉教授」なる人の発言からの要約だと思うのですが、これもPCR検査以前に日本のCT優先の検査方針を知らないだけのような気がする。
  • CNNの「大胆な措置を取るのが遅かった」は、多分最後の段落の"Slow reponse"からの話なんだろうけど、「ダイヤモンドプリンセス号の経験があったのに」と書かれている時点で「?」。あれは埠頭で隔離したから、船内での感染のみに治まったわけで、その後にその船内でのお騒がせ者だった、岩田健太郎医師のインタビューを掲載している点で、何か意図的なものを感じてしまうし、結局は彼の意見を結論にしている気がする。一応記事の執筆者は二人の外国人記者(Will Ripley, James Griffiths)の署名記事になっているけれど、二人の日本人女性記者のレポートを下地にしているみたいだから、客観性はどうだろうか。
  • ロイターが取り上げている「東京脱出」だって、朝日新聞が、わざわざ記事のタイトルに#タグを入れたからトレンド上昇しているわけで、其れ以前は殆ど使われる言葉では無かったはず。
国民全員が落ち着いて対応しなきゃいけないのに、かえってメディアが煽っている感しか受けない、今朝の「緊急事態宣言発令」後の朝、という感じです。

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