2020年4月6日

緊急融資

経済活動が止まり、色々な職場・企業に影響が出ている現在。国内外の運行が殆ど止まってしまい、まだ先が見えないANAも例外ではなく、1.3兆円の融資を要請したという記事。この記事から、「ANAのビジネス規模ってどれ位だろう」と思って調べてみたら、2019年3月期で、約2兆円強の売上げなんですね。ただ、営業費用として約1.9兆円計上していて、営業利益は約1,600億円。ざっくりと言えば、売上額も大きいけれど、日々動くお金も大きいと言う事ですよね。

ANAみたいな日本を代表する大企業と比べて、殆どの中小企業などは一月どころか、一週間の営業自粛でも経営存続に影響するのでしょうけど、これだけ期間が延びてくると、ANAと言えども影響が無視できない。よほど付加価値が高くて、原価が安いけれど価格は非常に高いような「商品」を除けば、大体の商品は、原価やコストで70~80%位は必要なわけで、それら分の代金=お金は日々動いていることになります。飛行機を毎日何百回も飛ばすという事は、燃料費だけ考えても相当の金額が一日に掛かるわけで、それだけの営業利益も稼がないと、翌日の燃料代も捻出出来ないかもしれない。大企業だから、売上げが大きいからと言って、特に蓄えが多いわけでも無いわけで、ある意味日々確実に商品が売れる=運航が出来る状態で無いと、企業体として維持する事は難しいという事を改めて認識しますよね。

ただ、数ヶ月の事で年間売上げの65%もの融資が必要というのは、ちょっと多い気がします。流動資産がANAは少ないのかなと思ったら、ちょっと古い情報だけれどこんな記事が。ANAの方が売上げ高は大きいけれど、キャッシュフローの点では結構カツカツというのは何故だろう。確かに、A380への投資は大きいだろうけど、JALだってA350への転換が始まっているから、状況的には同じような感じ。JALは、一度破綻して、良くも悪くも不良債権整理も終わり、それだけ体質的にヘルシーになっているという事は有りそうですが。それを言うなら、ANAはJALが制限を受けている間に、国際線を中心にかなりビジネス拡張してきているから、それも関係しているのかもしれませんね。そうなると、先行投資をしてきて、これから利益回収というタイミングの時に、今回の新型コロナウィルス騒動があって、キャッシュフローが回らなくなったという事なんだろうか。

別記事ですが、国際線運休で、羽田のスポットにはANA/JALの機材が駐機して溢れているみたい。かなり大雑把な計算ですが、一つの路線当たり3機アサインされているとすると、往路で1機、復路で1機、待機で1機と思えば、いつもの空港に駐機している3倍近い数の機体が余っていて空港にあるということですからね。記事では羽田を取り上げているけれど、成田にもそれなりの数の機体が駐機して居るんじゃ無いだろうか。アメリカの「飛行機の墓場=モハーヴィ砂漠」の規模には及ばないだろうけど、何か似たようなものかもしれない。まぁ、あっちは部品取り目的なので、その意味は違うけれど。しかし、今週、来週が感染の山場みたいだけれど、飛べるかなぁ... ぎりぎりまで予定や状況を確認しないと。

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