2020年4月15日

ドイツに学ぶ?!

新型コロナウイルス対策で、医療機関への対応を筆頭に、収入や営業が激減して困っている人対策も重要な事柄の一つ。見聞きできる範囲では、かなり政府としても頑張って補助や支援策を出しているみたいだけれど、どうも今ひとつ周知が徹底しないというか、多分どの人も初めての事なので、元々の手順すらよく分からず、その延長にある手順はさらに分からない、みたいなのが実状なのではと思うのですが。

その中でここ数日テレビなどからよく聞こえてくるのが「ドイツは手厚く早い」と言うような内容。現地に住んでいるカメラマン氏が100万円位の支援を直ぐに受け取ったとか、やはり現地の病院に勤務している女性医師が、予め補助が出て空きベッドを準備しておくと補助が出るとか、確かに手厚い対策が取られている様子。ただ、そう言う報道をするのであれば、個々人の状況よりも、ドイツ政府としてどう言う施策を発表しているのか、先ずはそこをしっかり報道する方が先なのでは。あと、その放送の時にはベルリン在住の方と連絡していたみたいですが、ベルリン市は市としてまた別に補助を出しているという情報もあり、そちらの対策なのか政府の対策なのか、そこもはっきりしない。日本の政府としての対策を比較するのであれば、やはりドイツ政府としてどう言う補助を出しているのか、先ずは大元の情報を提供して、その上で、じゃあ実際にどの程度それが波及しているのか、というところで個々の人の状況を比較するなら分かるんですが。

一方で、これもTLではよく言われるんですが、感染して亡くなった人の数では日本は圧倒的に少数で、今日現在で109名の方が亡くなっていますが、これは世界でも30位よりも下。一方でドイツでは3,500名近い人が亡くなっている。少なくとも致死率という点で、同じ新型コロナウイルスなら地域でそれほど大きな違いが無いと仮定すれば、日本はドイツよりも遙に感染に対応しているし、実際に人口比で見たら倍近く違うから、さらに優秀と言える。今は非常事態宣言の下で営業中止などの措置が取られているけれど、数週間前までは「自主的自粛」モードのように有る程度自由が許されていた状況で、そう言う治療結果を残していて経済とのバランスを何とか上手く取っていたところに、今回の経済よりも感染拡大阻止という方向に舵を切ったことで、正直歪みが生まれて未だ補正されていないことは確かだと思うんですよね。その当たりも、実は勘案して考えないといけないと思う。後ドイツは「ギルド」として
職業毎にグループ体制が昔から維持されていて、その功罪はあるんだろうけど、職種毎に必要なサポートが届く体制が準備されているわけで、その影響も多いんじゃないかと思いますね。そう言う意味では、日本の場合は労働組合みたいな組織が本当はそれに近い活動なり支援をしないといけないはずなのに、そう言うことが見えない聞こえてこないのが、ある意味に本の別の問題じゃ無いかという気がする。

「他国はこうしているのに、日本はまだこう」という比較を出して日本の対策や支援を批判するのは仕方ないとしても、それが改善に繋がるようにちゃんとメディアとしても報道して欲しいですよね。単なる、非難とか無い物ねだりでは、なかなか政府も動かないだろうし。言うのであれば「〇〇では、こう言う政策でこう言う補助を設定して、これだけ効果を上げてるから日本もこれこれをこう変更するべきだ」というような建設的な批判を、少なくとも公共性を謳うメディアはするべきじゃ無いかと。軽減税率を受領している恩恵を、そういう時にこそ返すべきでは? 困っている人を助けるために、色々アイデアを出して実現していくことは必要と思うけれど、「隣の芝生は青い」みたいな事ばかり取り上げるのはどうかと思う。それよりも、「今何が提供されていて、こうすれば出来る」という事を、もっと頻繁に丁寧に伝えていくのが、今必要な行動なのでは。

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