2020年4月22日

さりげないバイアス報道

17日の首相会見で、朝日新聞の記者が、「布マスクやコラボ動画で批判を浴びているが、自分ではどう思うのか」と質問。これに対して安倍総理は、「布マスクは、御社(=朝日新聞社のSHOPサイト)でも販売しているから需要はある。コラボ動画は若い世代を狙ったもので、批判は受け止める」というような内容を回答。ところが、この「布マスク」の件が拡散されて、とうとう朝日新聞を飛び越えて、毎日新聞が参戦(笑)。内容は、自分達が思うような、あるいは都合の良いような印象を与えるような、バイアスが散りばめられている記事に仕上がっています。

もともとこの政府配布の布マスクと、朝日新聞系のオンラインショップに掲載されたマスクに関しては異なる種類の物で、多分以下略ちゃんのまとめ記事が一番正確で中立だと思うんですが、
  1. 政府が、全世帯に2枚ずつの布マスク配布を発表
  2. WHOの「布マスクは、医療従事者が使用することは進めないが、一般の感染拡大予防には有効」というような内容を引用して、朝日新聞が「配布される布マスクは効果が無い」という記事を掲載
  3. 政府の布マスク配布に批判が集まる中、朝日新聞の自社SHOPで、(高機能)布マスクを、3,300円で販売していることが発覚。ダブルスタンダード、ぼったくりと批判が集まる
  4. 政府配布マスクは、ガーゼ素材を折り畳んだ「布マスク」で、朝日新聞の「布マスク」は、途中に不織布等が挟める「高機能」マスクという違いが分かり、前者のマスクとは違うという、朝日新聞の布マスク擁護の声が高くなる
  5. しかし、朝日新聞自身が「布マスクに不織布やペーパーを入れると、その部分が隙間になり効果が薄れてしまうので、進められない、という記事を掲載する
  6. 結局は、そのデザインや製造方法、さらには機能性が異なる2種類の「布マスク」なのに、同列に並べて批判したり、擁護する話がどんどん拡散。とうとう、前者を「アベノマスク」、後者を「アサヒノマスク」等と揶揄ともニックネームとも分からない用語まで生まれてくる始末
どちらも「布マスク」ですから、不織布マスクとは機能性も異なるし、同じ布マスクでもデザインや構造が異なるわけだからコスト(価格)も異なる。それぞれ一長一短有るわけで、別に両社を比較する必要も無いし、どちらが優れているという判断も不要なはず。だから安倍総理も、布マスクの質問を受けて、全く否定するものでは無く、朝日新聞でも販売する程度の有用性はあるだろうという事を言っただけ。

毎日新聞の記事が「作為的」と感じるのは、記事の最初の部分で、
安倍晋三首相が主導し、国民の人気はいまいちで「アベノマスク」ともやゆされている。
 と書きだしていること。批判的な人もいれば、好意的な人もいるわけで、まだ配布が始まったばかりなのに、そう言う判断は出来ないと思うし、元々メディアが作ったような用語である「アベノマスク」を「揶揄している」と書いていることは、彼らも恣意的にこの言葉を扱っていると自ら白状もしているようなもの。さらには、
質問した朝日新聞記者に対し、首相は語気を強めて“反撃”した。
 と書いているけれど、公開されているその会見の様子のビデオを見ると、「語気を強めた」様子も無いし、「反撃」と言うけれど、質問に対して「御社でも扱っているくらい需用はある」と、批判も有るかもしれないが需用もあるというごく一般的な回答をしただけ。そもそも記事の最後に書いている「ぼったくり云々」は、ネットでの書込が言っていることであって、別に安倍総理が言ったわけじゃ無いのに、巧妙に筋立てがすり替えられている気がするし。大体、とうの朝日新聞がそんな記事を公開していないのに、なんで毎日新聞が代わりに記事にしているのか、それが理解出来ない。結局は、相手を攻撃できるなら素材は何でも良いし、とにかく自分達の思いたいような記事になれば、背景も時系列も無視するみたいな印象しか受けない。

で、後半では、その朝日新聞の布マスクが、いかに手が込んでいて、地元でも信頼されていてみたいな「お涙頂戴ストーリー」に変わるのだけれど、安倍総理もその商品に対して「それがどうした」という話はしていないわけで、このあたりから完全に別の話にすり替えようとしている気がする。最後は、再び「攻撃」や「分断」という言葉で記事を閉めようとしているけれど、結局そう言う事象を生み出したのは、既存メディアの無責任な報道であり、記事であり、一番の責任者がその責任をそっちのけで批判だけしているのは解せないし、不信感しか生まれない。本当、いい加減なメディアとかテレビ番組とかが完全自粛してくれたら、もっとこの新型コロナウイルスの災害も早く収束するのにと感じるなぁ。

0 件のコメント:

コメントを投稿