2020年4月12日

取材対象

数日前に話題になった、「ANAのCAらが、防護服の縫製支援か」という朝日新聞の記事。なんか、見出しだけでおわっているよなぁ「支援」ですよ、「か」。仮定の話を、新聞記事にして報道していいのか、朝日新聞。そんなことが許されるなら、「自粛ムードで購買数伸びず。朝日新聞大規模リストラか」とかいう飛ばし記事も許されてしまうことになる。

最初私がこの話を聞いたときには、仮に裁縫とか縫製が出来る人がいたとしても、直ぐに高精度の作業着要求される防護服の作成は厳しいだろう。ANAということだから、例えば製造された防護服の梱包とか、地方も含めた配送を担当するんじゃ無いか、と思ったんですが、どこの話から「CAさんが防護服を縫う」という話になったんだろうか。

さらに、この記事を元に、奥様が元CAという某野党の党首が「CAを舐めるな」みたいな投稿をしたから、さぁ大変。そのTLは、元々の意味の確認では無くて、その党首の発言の賛否から憶測から飛躍から、もうどんどん飛び火して発散して収拾が付かない状態に。大体元の朝日新聞の記事もおかしいわけで、記事途中の、
「詳細は決まっていない」(広報)という。
の「広報」ってどこの広報なんだろう。ANAなの? それなら、詳細は決まっていないのだから、なんで「製造が出来るかのか」とか、勝手に話を広げるんだろうか。CAさんが縫いますとは、一言も言っていないわけでしょ? 縫製するというのは、この記者の思い込みな訳だ。ちゃんとANAに取材して、「確かに、腕に覚えのあるCAが微力ながら縫製作業を支援します」と言ったのであれば、そこは技術力とか品質とかで懸念を言うのは有りだと思うけれど、まだ決まってもいないことを取り上げて火を付けるのは、報道じゃ無くてデマゴーグじゃ無いのか。

で、ITmediaのねとらぼが、ANAの広報にちゃんと取材して記事にしています。どうも、何らかの支援をする事は合意しているけれど、別にCAさんに限った話ではなく、対象も防護服ではなく「ガウン」(?)との事。これって、テレビの手術シーンなんかに出てくる、レインコートを後ろ前にしたみたいなやつかな。となると、「縫う」というよりは、ボタンとかテープとかを貼り付ける様な作業になるのかも。いずれにしても、ANA側としても、全く意図しない方向で話が拡散されているみたいで、ある意味被害者ですよね。強いて言えば、西村担当大臣が言葉足らず、不正確な言い回しをしたので、誤解されて拡散しているような気がする。それならそれで、朝日新聞としては、大臣の発言の不備なり不正確さを取材して記事にすれば良いわけで、その不正確さを確認もせずに思い込みで記事にして報道している姿勢も問題だと思う。結局は、大臣の責任もあるけれど、やっばり新聞記事はあてにならない、ことを証明しただけのような気がする。

0 件のコメント:

コメントを投稿