2020年2月20日

スポーツとIT

DeNAベイスターズ元社長による、スポーツとIT起業のコラボに付いてのコラム。私が子供の頃の「プロスポーツ」というのは、プロ野球しか無い時代で、起業スポーツは「セミプロ」と言われていた時代。その後、Jリーグが出来て、サッカーがプロスポーツの仲間入りをして、今はバスケットのBリーグが続こうとしている、という感じでしょうか。所謂、「スポンサー」「協賛企業」という形では多くの企業が参画しているけれど、そのチームのオーナーというか、メインスポンサーになるのはなかなか大変。それは、人気チームのスポンサーは資格を得る競争が厳しいと言う意味でもあるし、それ以外のチーム・種目のスポンサーは費用対効果の意味で厳しいと思うし。

プロ野球の世界でも、一寸前まではセリーグの巨人以外は親会社からの補填が無いとやっ提携菜時代だったのが、最近は逆に巨人も苦しい(テレビ中継で、サブスポンサーのロゴとかをヘルメットに入れていたのを見たときはびっくり)けれど、DeNAの様に黒字化して、史上を大きく広げるチームも生まれてきているわけで、時代の流れと変化を感じます。記事を読んでいてふと思ったのは、DeNAも確かにベイスターズというコアコンピテンシーを作ったけれど、そう言う意味では楽天の方がちょっと先を行っているのでは無いかという事。楽天は、最初はJリーグのヴィセル神戸から始まり、そこにプロ野球の東北楽天ゴールデンイーグスが加わり、当初はどちらも余り目立たなかったものの、楽天イーグルスが田中投手人気や、その後初優勝したりし、ヴィセル神戸も先日天皇杯を獲得するなど、人気と実力が整ってきたところ。

誰でも彼でもスポンサーやオーナーになれるわけでは無くて、財政力は勿論企業としての信頼性とか社会的な地位も必要。特に、全国的なチームなりとなると、なかなか一地方の有力企業でも難しいでしょうね。ただ、今後は新興企業、特に勢いのあるIT系やEC系という分野の企業が参入してくるだろうし、それならこれまでとは違ったアイデアを注入して、プロスポーツもスポンサー企業もWin-Winとなるようにして欲しい。どうしてもこれまでの状況は、成功した企業が箔付けのために有名チームのオーナーになるという関係が殆どでしたからね。個人的には、一つの企業(群)が複数種目のスポーツチームオーナーになり、1年を通してその企業のチームが活動する、という感じになると良いんじゃないかと。日本の場合、冬場から春先にかけてスポーツ端境期になるし、どうしてもプロ野球の露出度が大きいので、逆に夏場から秋は野球一色になるのが難点なんですが、そこを上手くバランスと良く他種目のスポーツが年間を通して露出すれば、それはそれでスポンサー企業の露出度アップと安定感を与えられる気がします。

これ、全国的な大企業だけで無く、例えば地方や地域で有力な企業同士がアライアンスを作り、それぞれが色々な種目のチームのオーナーやスポンサーになり、互いに露出度を高めていくことも有りなんじゃないかと。例えば北海道のAという企業が、同じアライアンスのBという企業が九州で活動するときに一緒に活動して宣伝する、何て言うことも出来れば、ビジネスの幅も広がるだろうし。同業者同士でも良いし、異業種同士でもいいんじゃ無いかと。共通のキーワードは「〇〇アライアンス」というスポーツ複合体で、それ以外は企業提携では無いから場合によってはライバルチーム同士になるかもしれないけれど、それはそれでまた面白い話題にもなりそうだし。偶然ではあるけれど、楽天が神戸と仙台という二つの拠点に自分のチームを持ったのは、それまでプロスポーツの「点」での活動を「線」や「面」にする意味が生まれてくる気がします。さらに、DeNAはベイスターズの成功によって、ベイスターズの立て直しだけで無く、DeNAという本来の企業体の評価もあげたわけで、まさにWin-Winの成功事例。将来的なスポーツビジネス、スポーツチームを武器にしたビジネスモデルみたいなものが生まれそうな気がする。

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