2020年2月3日

羽田新ルート試験飛行

3月29日からの供用開始を前にして、騒音などの測定のために昨日から始まった、羽田空港新ルートの試験飛行。国交省に詳しい解説ページがあるんですが、南風の着陸時に、これまではB/D滑走路のRW22/23へ少し無理な角度で着陸していた物を、羽田空港のA/C滑走路のRW16R/Lへ空港北側から真っ直ぐに侵入するもの。

問題なのは、そのルート下には、新宿、渋谷、品川という、都内でも屈指の繁華街やオフィス街があることで、騒音もそうですが飛行機からの落下物などの被害が心配されているもの。この新ルートにより、1時間当たりの発着数が10回増えて最大90回となり、その他の改善策と合わせると、日中の国際線発着数が、現在の最大6万回から9万9旋回と1.6倍以上増えると言うもの。早速記事では、試験飛行の騒音を取り上げているけれど、そりゃぁこれまで何も無かったところに、飛行機が飛んでくれば気になるのは当然。ただ、それが通常かしていけば、多分実際の騒音レベルがよほど酷い場合を除けば、自然と気にならなくなる気がする。

この新ルートは、日中の南風で見通しが良いときに使われる物で、毎日固定して利用されるルートではないので、場合によっては何日も使われないかもしれない。さらに昔と比べて、飛行機自体の静音性は高くなっているし、流石に空港に近い大井町付近では、それなりの大きさでエンジン音が聞こえるだろうけど、新宿・渋谷当たりだと上空を気がつかないうちに通過していることも多くなるんじゃ無いだろうか。それに、伊丹空港なんて本当に市街地のど真ん中に空港があって、かなり頻繁に離発着していたりするわけですからね。あるいは、福岡空港も、多くの場合は海側からアプローチするんだろうけど、空港周辺は結構な密集地ですから、空港周辺ではそれなりに騒音も大きいと思うけれど、それに比べたらまだこの新ルートはましでは無いだろうか。

騒音は通り過ぎれば消えるからまだ良いとして、一番の問題は「落下物」ですよね。こればかりは、万一の場合には物的人的被害が発生しますし。一応、喇家物防止策の強化や検査の強化をするみたいですが、発生してしまえばどうしようも無い。離陸時なら、離陸前検査を強化することでリスクを下げられるけれど、着陸時だと飛行中に例えば振動で落下物が発生して、ギアダウンした時に落下、みたいな事も想定される。ただ、新宿、渋谷、品川と、ビル街が続くので、仮に何か落下してもビルの屋上とかに落下して、下を歩く人への被害はさらに確率的に下がりそうな気はしますが。先ずは、この一月の間にしっかり検証を進めて安全性をより高く担保出来るようにして欲しいですよね。

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