2020年2月23日

浜松でAI

「えっ、そんなことやってたの」とビックリしたニュース。地元浜松市が富士通と協業して、市の支出業務にAIを活用して、年間1,597時間の削減可能な事を確認したとの事。伝票や請求書の確認項目や不備記載をAIが事前に確認して問題があれば差し戻すことで、書類の差し戻しなどを回避する事で、削減に繋がるという事らしい。

富士通のOCR技術で伝票などを読み込み、その内容を解析して、さらに学習したAIが記載不備などを検知することで、訂正や修正等の余分な作業発生が減らす分けですが、起票伝票などの内容検知は90%の精度で読み取り出来、再起票等の手間726時間の削減が可能に。さらに、伝票不備も年間約4,600件が回避できるので、その分の対応時間約871時間の削減が見込めるとのこと。合わせて、年間約1,597時間の削減が可能という検証結果に。

差し戻し案件は年間約1万件発生しているそうなので、半分近くの不備記載請求を事前にスクリーニング出来るので、確かに効果は大きい気がします。ただ、素朴な疑問として、「オンライン申請システムにすれば、AIいらないんじゃ無い?」という気も(笑)。書類記載の工程があるから、そこに記載ミスが発生するわけで、それならルートコーズの「書類に書き込む」という行為を無くすのが最優先の改善要求だと思うのだけれど。まぁ、そうするには、新しいシステムを導入しないといけないし、プロセスも変わるし、そっちの方が大変だとは思うけれど。

会社の申請システムは、一応オンライン化されていて、何か疑問とかトラブルが発生した時には、AIを利用したオンラインのQ&Aシステムを呼び出して、「これこれこう言うトラブルがある」と入力すると、「それはこう解決出来ませんか」みたいな解決策を提示してくれますが、正直あまり役に立たない(笑)。まぁ、だからAIは駄目というつもりはないけれど、不特定多数を相手にする学習ツールは、よほど大きな母集団を確保して学習させないと、満足いく結果を出すのは厳しい気がします。そう言う意味では、今回の浜松市の試みも、試行期間は半年だったみたいだから、これを継続することでより学習効果が深まり、改善量も増えるんでしょうけど、この後は浜松市と富士通はどうするんだろう。より良い市民サービスに繋がれば、一市民としては嬉しいのだけれど。

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