2020年1月26日

武漢封鎖

未だ拡散の勢いが止まらない、武漢からの新型コロナウイルスによる肺炎発症問題。中国は既に、一年で最大の祝日である春節に入り、このままズルズルと対応は後手に回るかと思ったら、中国政府は27日から海外旅行を含む全ての団体旅行や、旅行代理店手配の個人旅行を一時停止し、物理的に感染者が国外に出ることをせき止めようとしています。勿論、既に多くの中国人が海外に移動し、さらに悪い事にこの新型肺炎の潜伏期間は2日から14日と言われていて、保有者としては日本を初めて周辺各国にも多く滞在していることが予想されます。とは言っても、中国政府の対応は強制的ではあるけれど、大英断と言って良いのでは。最も、一党独裁の中国だから出来る事で、これを日本でやったら大事になるんだろうけど。

既にメディアでも報道されているけれど、中国の武漢市は1000万人という大都市な分けで、周辺人口なども含めると、関東圏をまるごと隔離するような話に近いとの事。人の移動を止めるのは、物理的に公共交通機関や道路を封鎖すれば良いけれど、その場合に物流システムも止まるわけで、中で生活して居る人への影響も大きいはず。大都市圏であるから、それなりに域内にストックはあるんだろうけど、それだって限界はあるし、さらに狭い日本ではそこから出ていくものを期待している産業も多いだろうし。東日本大進さんで東北の自動車下請けが止まり製造に影響が出たり、九州の豪雨で半導体とか自動車産業に影響が出たり、兎に角狭い日本では依存度が中国よりも高いだろうから、影響も大きいでしょうね。

また、武漢市内では病院がパンク状態なので、10日位でこの感染症戦用の病院(診察、治療施設)を作ると言う行動の速さも、やはり中国だから出来る話だよなぁという気がします。日本でやるとしたら、まず土地の手配が直ぐにはできないだろうし、そう言う施設を作るとなると、その周辺住民が反応するだろうし。今回のような病気の時だけで無く、自然災害時や場合によっては戦争状態のようなときも含めて、緊急事態対応の手順や法律が必要と思われるんですが、となるとそう言うことを決めるだけでも何年もかかりそうだし。以前のSARSの時には、対応が後手に回り、それによって中国当局も非難されたけれど、その時の経験値が生きているのだろうか。今回も、初期段階の時には情報開示が遅れていると言われていましたが、今回は初期状態は別として、中国としても公開に務めている気がします。

日本としては、新型ウイルスは持ち込んで欲しくないけれど、この時期は訪日観光客を当てにした「かき入れ時」でもあるわけで、そこは痛し痒し。以前も書いたように、ドラッグストア等では、中国観光客などを中心にマスクの爆買いが発生して居るみたいですが、マスク以外に関しては期待値を大きく下回りそうですね。まぁ、病気を貰うよりは多少は売上げが減った方がまだましかと。まだ次の東京オリンピックというチャンスもありますからね。いずれにしても、発生中心の武漢では徹底的な封じ込め作戦に入ったわけだから、こちらは多少時間は掛かるかもしれないけれど徐々に沈静化するでしょう。問題は、それ以外の外の世界でどれだけ拡散を防げるかですが、今回の海外渡航禁止が出される前に移動した人達から仮に観戦したと想定すると、来週後半から再来週位からもしかしたら次のピークが日本でも見られるかもしれない。そちらの方が、恐いかもしれない。

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