2019年6月28日

LINE主義

PCWatch、山田祥平氏のコラムから、LINEが作る便利な世界(えっ?!)。奇しくも、本日は全てLINEの話題になってしまった。私は違うけれど、LINEが日本人にとって必須ツールの一つになり、実際それは当初のコミュニケーションツールから、現在は決済手段だったり他のサービスを受けるためのI/Fにもなっていることは事実。それは、LINEアカウントを物理的に一つの端末に紐付けて、それでコントロールする代わりに、他ユーザーとの「共有」は簡便にしたのが当たったのかなと個人的には感じます。これまでの共有は、箍に面倒にID/PW交換とかして、さらにアクセスレベルとか面倒だったけれど、それを簡略化したことで一気に裾野が広がったのは事実。勿論、それによって端末の更新時にトラブルが発生するとか、色々デメリットもあるけれど、ユーザー拡大のスピードが凄かったことも事実。

裾野が広がり、スケールメリットが生まれてくれば、そこで提供するサービスのコストも下がるし、大体スタートした時点で日本のトップサービスに成る可能性も生まれてくる。最初からそういうストーリーを描いていたのかどうかは分からないけれど、何となく楽天がこれまでやってきたことを研究してLINEが実現したような印象を受けるんですよね。楽天は、自分達のECモールからEdyという決済手段で囲い込もうと思ったけれど、ライバルが多すぎて裾野を広げきる前に過当競争が生まれてしまったと。

コラムにも書かれているような「LINEのクラウド化」にも繋がるのかもしれないけれど、現在の「特定のアプリを使う」という間隔から、「機能を使う、サービスを使う」という風にもっと変化してくれないだろうか。つまり、自分が見えている使っている物は、自分用にカスタマイズされた「Shell」であり、その背後でGmailが動こうが、LINEが機能しようが、Facebookが動作しようが関係無い。「〇〇さん、明日の予定は」と聞けば、相手がLINEユーザーならLINEで、メールアドレスしかなければメールでと、裏で自動的に解釈して連絡して、そのレスポンスを返してくれるような。だから、自分の見える部分でLINE風の画面しても良いし、独自のスレッドを作っても良いし。道路や鉄道が、地域によって運営会社が違っても、ドライバーや乗客は透過的に好きな場所へ移動出来るような感じですかね。

個々のサービスとの契約は、それぞれの個人がこれまで通りやれば良いし、外から見えるのは「自分はこれとこれを使っている」という属性だけ有れば、後はShell同志が話をすれば良いだけの気がする。ただ、その時に今のLINEのように、特定の端末に紐付けられた仕様だと、常にその端末上でShellを使わないと少なくともLINEは使えないわけだから、そういう部分はやはり今後改善が必要かも。と言うか、今後仮想マシンを利用するサービスが普通になっていけば、自分専用の仮想マシンにそういうサービスを紐付けて、そのマシンをどの物理的端末で利用するかは問題にならない気がするんだけれど。SFの世界では、個人の精神がネットに転写されて行くけれど、其れ以前に「自分の必要なサービス」をネット上で構築して物理的世界でサービスを受けることくらいは、もう実現されても良い気がするんだけれど、誰かやってくれないだろうか。結構、LINEがやったりして...

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