2019年5月9日

取材対象

ここの所毎日のように続く自動車事故のニュースですが、滋賀県大津市で発生した保育園児が犠牲になった事故は悲惨というか可哀想というか、言葉が出ない。事故はT字路の交差点で発生したもので、交差点で右折した乗用車に直進してきた軽自動車が衝突して、その弾みで軽自動車が歩道に乗り上げ園児達が被害に遭った状況らしい。

今の所の記事によれば、右折した乗用車の女性ドライバーが現行犯逮捕され、一方の直進して衝突し園児達の列に衝突した軽自動車側の女性ドライバーは、一時逮捕されたけれど抑留の必要性が無いとして釈放されている様ですね。こちらの軽自動車の女性ドライバーは、衝突直前にハンドルを切ったけれど、避けきれずに衝突した様子。優先権がある直進車でかつ危険回避行為も行ったことと、事故自体は否定していないという事で釈放されたのかな。

私も車を運転するので、右折の時は対向車の切れ目を待つのがなかなか面倒。右折専用信号機があると、正直ホッとしますよね。今回はT字路なので、反対車線の右折車は無いから、対向直進車の様子はよく見えていたはず。スピード感が無くて、「右折できる」と判断が甘かったのか、直進車側もスピードを出していたのか、その辺りの様子が分からないけれど、直進車優先のはずで信号も青だったということから、右折車の判断ミスとしてこちらの原因が大きくなることは間違いないでしょうね。

今回の事件では、被害に遭った保育園側に取材が殺到して、動転している園長の様子等がテレビで流れていますが、その取材の様子に対してTLでは批判の意見が多数らしい。この事件に限らず、メディアの取材方法としては、まず加害者側容疑者側は警察に逮捕されているから基本取材活動は制限されてしまう。となると、そういう制限が無い被害者側へ取材活動は集中するし、「被害者=弱者」という事もあって、読者・視聴者の感情移入も得られやすい。言い方は悪いけれど、悲惨な映像があればあるほど、読者・視聴者は増えていくわけだから。事件の第一報は仕方ないとしても、メディアがまずやるべき事は、同様の事件が再発しないように、先ずは事故原因を明確にすることだろうし、そういう意味では当事者に直接取材できないのなら、状況を丁寧に取材して事故を再現して原因を推定していくことが一番重要な仕事では。幼児が事故に巻き込まれて亡くなれば、それは誰でも涙するし悲しいし、それを敢えて強調する必要はないはず。事件の原因究明は重要だけれど、改めてメディアの取材姿勢報道姿勢が問われることにもなるんじゃ無いだろうか。

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