カニかまのようにな、風味付けした別物(多くは魚肉由来のすり身等)ではなく、本来の細胞を培養して人工肉(培養肉)をシンガポールの企業が研究中という記事。この技術自体実用化されれば、世界的に人気のある甲殻類の資源保護に繋がりそうだけれど、だからと言ってカニかまのライバルになるとは個人的には思えない。
日本由来の「カニかま」は、やはり日本でお馴染みのかまぼこを利用して、カニ風味を付加して、さらには製造技術を工夫して食感や見た目まで似せたもの。元々は、高価なカニ肉の代用としての開発が始めだっただろうけど、今では下手な本物のカニよりも美味しいものも登場してきていて、現在では安い代用品という認識よりも「カニかま」という一つのジャンルが確立されていると言っても良いのでは。ただ、今回の腎臓肉技術が確立して、味や好みの善し悪し多少違いはあるとしても、「本物のカニ肉、海老が食べられる」となると、その魅力はカニかまよりも大きいかも。少なくとも、海老の消費量は世界的にかなり大きいはずだけれど、「エビかま」がそれほど馴染みが無いのは、養殖などで大量に生産されていてカニと事なり価格も手頃なものが多いからなんですが。ただ、エビの中でも、価格が高いもの、特に大型のロブスターとか伊勢エビみたいなものの人工肉が出来れば、それは付加価値が高そう。
仮に、甲殻類の人工肉が今の本物の甲殻類と同じか安くなった手しても、「カニかま」の優位性である「ファットフリー(無脂肪)」であったり、高タンパク低コレステロールと健康にも良い。唯一の難点は、形成するためにデンプン質が入っていることで、これはイコール糖質になるわけだから、糖質の点ではデメリットに成るだろうけど、全体的には健康食の部類と言って良いんじゃ無いだろうか。実際アメリカのスーパーマーケットや、テレビなどで紹介されている欧州の例でも、本物の甲殻類に対しての健康食ダイエット食として、「Kanikama」とか「Surimi」として利用されているわけで、それは人工肉の場合は本物の肉に近い分大きなアドバンテージは変わらないのでは。まあ、カニかもの場合はも原料となるすり身(助惣鱈)が必要だから、決して人工的では無いのだけれど、そういう意味では自然由来で健康的であることは良いことでは。
最近では大豆由来のソイミートが結構一般的になってきていて、見た目は勿論、味や食感も本物の肉と変わりないという事。個人的には、まだ一度も試したことが無いので、何かの機会があれば試してみたいけれど、健康やアレルギー対策、あるいは思想的な理由からそういうものを利用することは必要と思う半面、結局本来有る物の代用品と言う事は、結局はその本物に対しての未練が断ち切れていないという事でも有るんですよね。ソイミートも、見た目をステーキやハンバーグみたいにして「肉」とした食べるんじゃ無くて、もっと別の形で利用出来たときが本当に地位を確立したと言えるのでは。カニかまが、代用品としてでは無く、一つの素材一つのジャンルとして確立された食材になっているように。
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