2019年5月3日

何もしない、何も出来ない

所謂韓国の徴用工問題に関して、原告側が差し押さえた日本企業の資産売却命令を裁判所に申請したことに足して、韓国政府(外相)は「政府が介入することでは無いと思う」と事実上の「放置」を認めた記事。所謂「徴用工の請求」が、疑問の多い内容であることを一旦脇に置いても、既に国と国との話し合いで「結論」を出している問題に対して、後から理由を付けてぶり返すことが許されるのであれば、事前にどんな合意をしても無駄という話なわけで、そこに国としての立場を事実上放棄するというのは、無責任以上の無責任さ。

本来ならば、請求権が認められるのであれば、それは日本と既に合意をして全ての責任を受け取った韓国政府に対して行われるべき、と言うのが一番正しい結論じゃ無いだろうか。さらには、所謂慰安婦問題に対しての日韓合意に関して、最高裁が違憲判断をする可能性が大きくなっているという話も聞くけれど、もう韓国とは何を約束しても何を合意しても、後から幾らでも卓袱台返しされる反故にされる事が明らかになって行くわけだけれど、そんなことはもう何年も前から分かっていたこと。それを、無駄な善意で先延ばしにしてきた日本政府の責任、というか外務省の責任と言うべきかもしれないけれど、そちらの罪も大きいと思うなぁ。

日本としては、これまでのように「静観」するだけでは無く、具体的な行動を示して韓国に対して対応するべきでは。今回の資産売却に関しては、精査や実際の処理などで3カ月くらいの時間が掛かるらしいけれど、それを待って何かするのでは無く、それまでに日本として具体的な対策を示さないと、結局韓国側は自分達が正しいという結果に結びつけて行くだけでは。それに、理由はともあれ一度実行されてしまった行為を後からひっくり返すことは大変なわけで、そういう意味では一度売却されてしまった「事実」を作られてしまうと、それ以降の訴訟に関しても同様に不利な立場が続くでしょうし。

相手が何もしない、何も出来ない、のであれば、逆に日本は「必要な事をする、それ以上のことも先んじてする」くらいの意識で対応するべき。そう言うことをチャンと対策してこなかったから、竹島にしても、所謂慰安婦問題や、それ以外の韓国との問題がずっと残っている(正確には、何度でも蒸し返されて増幅される)現状に繋がっているわけですし。連休中ではあるけれど、今すぐにでも対策が必要なのでは。相手も、連休中で日本の動きが無い事を狙ってこの時期にしているわけですから。そういう戦略的な所は、もっと見習うべきだと思う。

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