2019年5月10日

日本語中間処理機能

PCWatch、山田祥平氏のコラムから、日本語入力とAIについて。記事の中で例に出している、Excelの数値(Numeric)と数字(Character)の扱いとか、Web等で番地まで全角で入力させる暴挙に関しては、全く同意しますよねぇ。特に番地を未だに全角で入れさせる大手のサイトなんか、もうねその時点でそのサービスをキャンセルしようかと思うくらい。特に私は、日本語入力中でも、英数記号の類は半角にして入力するクセが付いているから大変。

日本語も含めたDBCS(Double-Byte Character Set)の言語(日本語、韓国語、中国語(繁体字、簡体字))や、その他幾つかの言語利用では、直接キーボードのコードが入力されるのでは無く、IME(Imput Method Engine)とかFEB (Front-End Process)と読んでいる、所謂「ローマ字/かな-漢字変換プログラム」経由で入力するから、その分のオーバーヘッドが増える分、もっと色々なことが出来ると思うんですよね。例えば、私はATOKをずっと利用していますが、最近のバージョンでは多少間違ったかな入力でも適当に推測して意図した文字に変換してくれることもあるし、これは一寸うざったいけれどカタカナ語を入れると英語に変換してくれることも。これらの操作は、ATOK入力中なのでATOKの言語エンジンが処理してくれているわけですが、例えばWordで文章入力している間、例えばExcelで数値や表入力している間、それぞれの専用AIプラグインが自動的に推測して修正してくれて言ってくれたら、もっと便利になると思うんですよね。

一方で、パソコン入力が増えた故に、手書きで漢字が書けない(読むことは出来る)、文字や言葉を忘れるという弊害もあるわけで、そういうAIが増えていけば行くほど、人間の知識は増えるかもしれないけれど知力は衰退していくような気もしています。勿論、それらはある意味便利さ付加価値とのトレードオフなわけで、私が子供頃は漢字をどれだけ知っているか、どれだけ綺麗な字を書けるかは、必要最低限の技能だったけれど、文字を書く機会が昔に比べて何十分の一に減ってしまった現代、その優先順位が下がってくるのは仕方がない。仮に文章を書く機会が必要な場合でも、パソコンやスマホで入力して印刷して、最後に自分の署名を入れれば正式な書類・文書として通じるわけで、そう言う時代の流れも考えないといけない。

これって、仕事も同じで、昔は仕事として成立していた作業も、今では作業以前の処理になっている場合も有るだろうし、優先度や必要度も低くなっている場合も多い。その為、弱者の立場の人が困るケースも新たな問題として生まれてくるわけで、そう言うことも含めてどう言う方向に進むのがより良いのか、試行錯誤して改善していくしか無いんですよね。AIの活用にしても、今は話題先行の状態から少し落ち着いて、ちょっと現実的な方向性を探る時期になってきている気がします。AmazonやGoogleにMicrosoftといった大手が手を出して始めたのは、そう言うタイミングというサインでもあるし、何か新しい事が生まれる・作れるチャンスでも有るはずなんですよね。個人的には、最初に書いたような文字入力中に自動的に較正作業みたいなことをやってくれるAI機能があれば、このBlogの誤字脱字もかなり減るだろうし(笑)、それがさらに進んで、日ごろと違う入力動作をしたら、認知症警報を出してくれて検査や治療を推奨してくれたら尚嬉しいのだけれど。結局は、AIの一つのゴールは、その人の個人的なバディというかライフケアAIみたいなものが一つの究極的なものなんだろうか。文字入力すら、まだまだ対応出来ないのに、まだまだ先は長そう。

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