2019年5月13日

9秒99

元陸上部短距離選手として、サニブラウン選手が日本人として二人目となる、100m走9秒99を出したニュースは本当に嬉しいニュース。追い風1.8mと絶好のコンディションにも助けられたかもしれないけれど、2017年に桐生選手が初めて100m 9秒98を出して以来、なかなか「次の選手」が出てこなくてヤキモキしたけれど、こうして一人突破する選手が出てくると、後は遠からず続々と続く選手が出てくると思う。ブレイクスルーって、結構そう言う「雰囲気・気分」の部分も大きく影響すると思うんですよね。

レース直後の速報では10秒00だったそうで、正式計時で9秒99となりその安堵感というかホッとした表情というか、そう言うものを凄く記事の写真からも感じられます。私が高校生で現役の短距離選手だった頃は、まだ機械計時(機械式ストップウォッチ)も多く、デジタル計時の場合も、スタート・ストップ共に手動だったりしたから、少し早めの記録が出る傾向がありました。今は、スタートからゴールまで、全て自動で計測されるから、条件的には0.2~3秒位厳しくなると聞いたことがあるけれど、それでも世界はもっと先に言っているわけで、これからの伸び代に期待したいですよね。

100mを10秒で走ると、1秒当たり10m、0.1秒で1m、0.01秒10cmの差。ゴールは、胴体部分がゴール線上を通過したときに計測するので、短距離ではよくゴールに倒れ込むように前のめりで入ってくるシーン(フィニッシュシーン)を見ますが、私が現役の頃は「あれは逆にスピードが落ちるから、そのまま走り込んだ方が速い」と言われて練習していました。でも、ゴール前で競り合っていたりすると、やはり心情的にどんどん前のめりになってゴールしていましたが。

実は、単位当たりのスピードでは、200mの方が100mよりも早いんですよね。100mは、最初の20m位で加速して、後はそのスピードを落とさずに走りきるけれど、200mは同じようにスタートして残り180mを走りきるから、単純に100mの記録を2倍するよりも記録はよくなるもの(勿論、一流選手の話ですが)。そう言う意味では、100m走は陸上の花形種目ではあるけれど、面白さで言えば200mの方がスリリングだと思う。で、面白さと過酷さでは400m走が一番だと思います(笑)。次は、三人目の9秒台日本人スプリンターが登場するか、二人がさらに記録を伸ばすか待ち遠しい。4×100mリレーを考えると、もう一人か二人9秒台が出てくれると良いのだけれど。北京オリンピックのリレーの繰り上げが決まったけれど、やはりその場でレースをして金メダルを勝ち取って欲しいですよね。

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