2019年4月13日

世界標準

日本がWTOに提訴していた、韓国の福島など一部地域からの水産物輸入制限に対しての紛争処理手続きで、一審の紛争処理小委員会での結果とは反転して、二審の上級委員会では韓国側の言い分が認められて禁輸措置は解除されず、事実上の日本の敗訴となった。最初情報が少なくて、何がどうなったのか分からなかったのですが、科学的に日本の水産物に問題無いことは分かっているが、韓国側が国内手続きや国際法に則って設定した禁輸制限に関しては、それを止める理由は無い、見たいな事らしい。もっとぶっちゃけて言うと、「日本の水産物に問題は無いが、それを危ない・回避したいと思っている韓国の気持ちにも忖度しろ」という事らしい。そんなこと言ったら、一般の空間線量が日本よりも高く、場所によっては二倍近くある韓国からの輸入品、特に体内に入る食品や飲料関係なんて、全部日本側の「出来るだけ安全なものを」という気持ちを理由に輸入制限しても良いことになってしまう。で、そう言うある意味国と国の我が儘なところを裁定するのが、こう言う国際的な組織の役目だと思うのだけれど。

まぁ、こうなった理由・原因は色々あるだろうけど、やはり根本にあるのは「自分達が正しければ、回りもそれを判断してくれる」みたいな、やはり日本人特有の「性善説」があるんだろうなぁ。正直、日本以外の世界は「性悪説」で回っていると言っても過言では無いわけで、そう言う相手と競場合に自分規準で判断しては最初かに失敗するしかない。相手の規準、あるいはそれよりももっと悪い条件を想定して、最善の対策を準備するというのが、ビジネスの世界特に国際的に仕事をしていると、何度でも経験することなんだけどなぁ。ネットなどでは「外務省仕事しろ」と叩かれているみたいだけれど、外務省だけで無くこの場合は農水省も含めて、一審で勝利していたこともあって、やはり読みが甘かったと思う。所謂慰安婦問題に徴用工問題、さらには竹島問題やその他戦後処理の話など、韓国とのこれまでの歴史を見てみれば、何も無いところから「事実」を作り上げるだけの力があることくらい、身に染みていそうなんだけれど。

これまでどちらかと言えば閉鎖的で国内だけで十分世の中が回っていた「日本」の時代は、国際化とか多様性とか、どんどん世界の中に出ていく世界を呼び込む方向に進んでいて、それはそれで良いことなんだけれど、それ故にマインドチェンジというか、これまでのルールは通用しないと言う事をもっと認識する必要が有るでしょうね。例えば、外国人を対象にした医療観光サービスは良いのだけれど、それとは別に簡単に外国人でも健保加入できて悪用されることもちゃんと正さないと、本来の医療観光も有名無実化するだろうし。「おもてなし」というのは、何も相手の言うことやりたいことを全て受け入れることでは無く、ちゃんとルールを決めて、その内で最大限の融通をしてあげること。その時には、もともとの日本人には出来るだけ影響しないように配慮もすべき。そう言うバランスをもっと考えて行かないと、結局は気が付いたら日本人だけがが馬鹿を見るという事になっている気がする。

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