今日のお昼前には、新しい元号が発表されるわけですが、今朝は勿論数日前からメディアは「新元号予想競争」に忙しい状況。カレンダーや手帳の業者とか、システム担当者が、改修のために気にするのは分かる。でも、関係無い人達が、やれ「〇〇」が良いとか、「△△」が相応しいとか、殆どギャンブル化しているのは、本来の「新元号制定」という目的からして好ましいことなんだろうか。
私も一応情報関係の仕事をしているので多少偉そうなことを言えば、前回の「昭和」から「平成」の切り替え時に、西暦と和暦の切替機能を入れ込んでおかなかった方が悪い気がするなぁ。勿論、単純に数字が増加していくだけの「西暦」に対して、「和暦」は規則性が無く変わるし、ややこしいのはタイミングによっては本来存在しない「和暦」も読み替えて対応しないといけないこと。例えば平成25年に10年契約をした書類は、期限が「平成35年」となっているはずだけれど、それは新元号に変わると「〇〇5年」となるはず。でも、書類的には有効だから、「平成35年」は「〇〇5年」と読み替えていかないといけない。
システムの内部的には、日付けデータは西暦で統一して、和暦←→西暦変換ルーチンみたいな物を作って対応するのが一番なんだろうけど、平成に変わるときに慌てて取りあえず対応して、その後現在までに別の目的のことも含めて、よほどの大規模回収作業とか無い限りはそのまま使用していたんだろうなぁ。まぁ、そういう事情は分かるとして、でも今の様子を見ていると何かお祭り騒ぎ的に賑やかになっているわけで、それって本来の意図と違うんじゃ無いかの、という気持ちがどんどん大きくなる。
平成に変わるときも、実際には昭和天皇の容体を見ながら事前に新元号準備作業は始まっていたみたいで、崩御されたときには「平成」も含めて幾つかの候補は既に決まっていたらしい。と言うか、「平成」以外は言い方は悪いけれど「当て馬」なわけで、「平成」の引き立て役なわけだから、事実上崩御される前に決まっていたと言って良いのでは。今回も、背景は大きく異なるけれど、同様に選定作業があり、色々な確認作業があり、さらには事前に天皇陛下や皇太子様にも開示しているようなので、これから何かあって再度変更するというのは難しいのかもしれない。だったら、新しい元号への興味は有るんだろうけど、もう少し静かに発表を待てば良いと思うし、それが天皇陛下の気持ちでもあるんじゃ無いだろうか。個人的に一番不思議なのは、天皇制に反対している人達は、なぜ今回の新元号制定に反対しないんだろうか。この機会に「西暦に統一すべき」と主張したら、一番良い機会になりそうなんだけれど。まぁ、彼らにとっては西暦も気に食わなくて、自分達が欲する「革命××年」とか言いたいのかもしれない(マテ)。
メディアは今日一日、いゃ新元号に関わるような地名や人を探し出して暫くは盛り上がるんだろうけど、今日も明日も粛々と自分の時間を、一日を過ごすだけですよ、普通の人達は。そう言う冷静な視点を伝えるようなメディアが一つ位あってもいいと思うんだけれど。
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