2019年4月22日

AI中継

いよいよ国内の社会人リーグ(Xリーグ)もこの週末からシーズンイン。で、日曜日の2試合に関して面白い試みが。試合の様子を、「AI中継」するということで、試しにYoutubeで後悔された試合の様子を試聴してみました。

このシステム、"Pixellot"というものらしく、日本でも既にサッカーやバレーの試合などで去年から利用されている様子。もともとはイスラエルの企業らしく、日本では朝日新聞社のベンチャーキャピタルとして幾つかの企業とともに出資して、去年からサービスを開始しているみたい。

複数のカメラで、パノラマ映像を撮影しつつ、AIを利用してその中で試合の中心を切り出して、それを自動配信するシステムの様子。うーん、自分が20年位前に考えていたアイデアとそっくりだぞ(笑)。単に映像を撮り流すのでは無く、ちゃんとカメラワークも自動で行うらしく、実際の配信映像を見ても、最初は「あれ? 人間が操作している」と感じる位の自然さ。ただ、通常カメラマンが撮影してもフェイクに引っかかったり、プレーを追い切れないことは多々あるくらいのスポーツですから、AIでも同様に見切れてしまったり、変な方向を向いてしまう場合も有りましたが、正直結構使えるなと言う印象でした。ざっとまとめて見ると、

  • 全体の印象としては、映像だけ見るならかなり使えそう。今回は、富士通スタジアム川崎の掲示板をスーパーインポーズで入れることで、得点経過や掲示などの情報を表示していましたが、このあたり今後どう工夫するかですね。
  • オープンとか、ディープへのパスとか、カメラ(AIの切り出し?)が追いつかなくて、肝心のパスキャッチシーンとかTDシーンが見えない場合も有ったけれど、概ね満足出来る映像配信内容だと思います。
  • ただ、カメラが固定焦点なのか、映像のピントが甘いというか、滲んでいるように見えるのが残念。オートフォーカスは無理なのかなぁ... もう少し映像品質が高いと良いのだけれど。
  • 音声はスタジアム内のものを拾っているだけなので、結構応援の音が邪魔。スタジアム内の場内アナウンスと共通で良いから、もう少し情報が欲しいなぁ。
  • 基本、グランド中央付近の上の方からの1台での撮影なので、正直見ているうちに物足りなくなります。プレー展開によって、自動的にズームしたりするので、単にフラットな映像が続くわけでは無いけれど、ワイドだけでなくタイトの映像や、場合によってはサイドラインからの映像とかも絡めて欲しいですよね。
いろいろ改善希望や問題点は有るけれど、ネット配信をする事には大賛成。しかも、設置の手間を除いて配信が自動的に出来るのであれば、全試合中継も可能なわけで、どこまでカバーするかはあるけれど、チームに取っても嬉しいはず。是非、秋のリーグ戦では正式に投入して、映像品質とか表示方法の工夫とかして欲しいなぁ。その試みは、凄く評価したい。で、色々不満や要望が出ると思うけれど、それは期待値の大きさと思って、前向きに取り込んでいって欲しいですよね。Xリーグも頑張って欲しいです、本当に。

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